ーーこれは、まだ幸せだった頃の記憶。ー
ねぇー彗《すい》ー!
僕が名前を呼ぶと、すぐに振り返って愛おしそうな目でこちらを見つめる彗。
「どうしたの?恒《こう》?」
僕の好きなところ言って!
そう言うと、少しびっくりしたような表情をして口を開いた。
「えっとねぇー、まず、かわいい赤色の瞳、風とかが吹いたときに揺れる白銀色の髪、ちょっと吊り気味の目、あとはね、、、」
ちょ、ながい!
あまりにも長く続きそうだったからつい途中で切ってしまったけど、すごく恥ずかしい
言われる側ってこんなに恥ずかしいものなのか
「あれ?あれあれあれ?もしかして恒? 恥ずかしくなっちゃった??」
彗がニヤニヤしながらこちらを見つめてくる
完全にバレてる。
記憶はここで途切れている。
その後を思い出そうにもどうもうまく行かない
なにか靄がかかっているような
そんな感じがする。
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