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更新が早いと思いませんか?
そうですね、強いて言えば今回は計画的に構成を練っているのです
褒めてくれたって良いですよ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーキリトリーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[視点:England]
周りの奴らはいつもと違う姿格好をしている。
そう、まるでハロウィンの日の子供みたいだ。
濃い紫色に統一されたローブと帽子。
絵に描いたような魔女の姿は、どうも俺に似合ってるとは思えない。
『まずは形から』のそれなのだろうが、俺には関係の無いこと。
『ここはどこだ?』なんていう馬鹿げたセリフを口にする奴は最初にいなくなる。
俺の勘…いや、ミステリーのお決まりの展開、と言うべきだろうか。
ともかく、俺も、俺以外の奴も、見かけはこの仮装パーティーを楽しんでいるようだ。
『~♪ 』
?
『HAPPY HALLOWEEN !
こんばんは。国体の皆様方、今宵開催されますは素晴らしきかな、操り人形のショーでございます。
ショーを成功に納めるため、皆様方にご協力いただきたい点がいくつか…』
気味の悪いほど仰々しい機会音声が、オルゴールとともに鳴り響いた。
やけに音が反響するこの室内で、これを聞き逃さなかった運の良い奴はいなかったようだ。
そして音声はまた、こう告げた。
ーRuleー
・この屋敷のなかにいる国体が1人になるまで終わらない
・役職に応じた能力が使える
・屋敷のなかにあるものは何を利用しても構わない
「こんなんまるで…」
「デスゲーム、ですね…」
静寂は動揺へ。
これが単なるハロウィンの悪戯だったのならどんなに良いことか。
室内に漂う濁った空気が、それを否定する。
…やっぱここにいると、気分わりぃ…
「…何も、今から殺し合いをする必要はないのではないか?」
ドイツが声を発した。
金のオールバックをネジが貫いており、肌の縫合跡がツートンを目立たせている。
「ここに時計がないのが悔やまれるが、今は活動すべき時間ではないだろう。
丁度、この奥の廊下に客室が9つある。
互いに状況を整理し、殺し合いを避けるための策を練るためにも今は床についた方が…」
「もし、誰かが誰かの部屋に入って、そこで殺されちゃったら?」
ロシアが口を挟んだ。
大きなフードがついたローブと鋭い鎌が、もともと不気味なそいつをさらに不気味にしている。
そんなことを疑うお前が、一番怪しいんじゃねぇの?
そう言いそうになるのを堪えて、代わりに
「内側の鍵をかける。あとは部屋の椅子かなんかをドアにかませれば、そう簡単には入れねぇよ。
それでも安心できない奴は、部屋に籠ってナイフでも握りしめてたら良い。」
いつか読んだミステリー小説の入れ知恵、それもよく考えればすぐ思いつくものだが、今回はそれがあいつらを救ったらしい。
全員おとなしく、それぞれの部屋についた。
あぁ、なぜ部屋決めに揉めなかったかって?
それは簡単。ネームプレートがドアに差し込まれていたんだ。
本当、ご丁寧なこった。