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🍷「はいそれではパーティを始めたいと思います!」
🌸「👏👏」
🍷「乾杯」
🌸「乾杯〜」
私はさっき買ってきたチューハイを、奏斗は手持ちのワインを。
ポテチやらナッツやら、テーブルに置けるだけ広げてだらだらと話ながらちびちびお菓子を摘む。
ちなみに今奏斗が飲んでるワインは以前飲ませてもらって、やっぱり苦手だったものだ。
🍷「うま〜〜い。宅飲みの気楽さ最高」
🌸「そのまま潰れてもいいもんね」
🍷「うん…、予定ないしいっぱい飲んじゃお」
そう、明日(今日?)は奏斗がお休みなのだ。
それもあってこのパーティの開催が決定した。
普段は飲んでも翌日に響かないようセーブしてる分、今日は思う存分飲んでほしい。
もうすでにグラス1杯分飲み干している、早い。
🌸「昔かなひばでクリスマス配信してたやつのさー、アーカイブみてたんだよね」
🍷「いつのだ??」
🌸「え〜〜2022年だね」
🍷「あ~あれか。なっつ。遊び大全やってたっけ?」
🌸「うん、オセロで隅譲って最終的に負けた奏斗がいたしルドーで大敗した奏斗もいた」
🍷「なんで負けたとこばっか覚えてんのwww」
🌸「ルドーのひばの強運やばかったね…」
言いながらアーカイブを再生してみせる。
ヨットきて勝ち貰いました顔でかっこつけてる奏斗の直後に、奏斗よりも大きい数字でヨットを出す雲雀。
ここは素晴らしい絵になりましたね。
🍷「ねぇやめてよこん時ほんとに悔しかったんだからw」
🌸「調子こいて負ける奏斗うける」
お互い遠慮がなくて自由で、この2人の空気感癒されるよね。
でも私がいちばん気に入ってるのは。
🌸「まだデビューしてそんな経ってない奏斗の声可愛い、笑い声きゃっきゃしてる」
🍷「うえ〜〜〜〜〜」
🌸「もう可愛いほんと可愛い初々しいの可愛い」
🍷「今可愛くないみたいな言い方じゃん」
🌸「少なくともこの頃は今よりもよっぽど可愛いじゃん、素でこれなんだから」
🍷「…まぁいいけどー」
ふん、とそっぽを向いて、グラスにワインを注ぐ。
丁度空になったらしい瓶をふりふり。
🍷「またいつか何も考えないでひばとだらだらゲームする配信したいなぁ」
🌸「楽しみにしてる」
🍷「うん、いつかね」
🌸「私ケーキ食べるけどどうする?」
🍷「じゃあ俺もー」
冷蔵庫から取ってきたケーキを食べながら、また他愛もない会話を続ける。
奏斗のチーズケーキを一口貰ったらこっちのほうが好みだったから、一瞬目を離した隙に私のと入れ替えた。
🍷「え?これ俺のケーキじゃないんだけど」
🌸「チーズケーキ美味しい」
🍷「はぁぁ食べ過ぎなんですけど!」
最後の一口を掬って食べようとしている私の手を掴み、奏斗はケーキの乗ったスプーンをぱくり。
🌸「最後だったのに…」
🍷「そもそも俺のだけどね。殆ど食べられたし」
🌸「てゆーかカップ麺忘れてたわ」
🍷「あ~眠いしもういいや…もう寝よっか……」
ほんとに沢山飲んだもんね、流石にもう眠いか。
伸びて欠伸をしている奏斗を横目に、私は寝室から毛布を持ってくる。
リビングに戻るとテーブルが端に寄せられていて、ラグの真ん中でごろんと寝転がっている奏斗にここおいでと隣に誘導された。
ふわりと毛布を掛けてからライトを暗くし、奏斗に背を向けるようにして腕の中に入り込む。
するとすぐにお腹に腕を回されて、ほんの少しあいていた身体の隙間を埋めるように抱き寄せられた。
🍷「…あったかい」
🌸「うん…気持ちいい…」
🍷「……………」
掠れて聞き取りにくかったけど、多分おやすみと言ったのだろう。
静寂に包まれた部屋の中、お腹に回された手に自分の手を絡めて、奏斗の寝息を聞きながら私も静かに意識を手放した。
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もうちょい甘ったるくかけるように
なりたい……