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窓から朝日が差し込む
ユーマ「ん…んぅ…。」
もぞもぞと布団が動く
ユーマ「朝か…嫌だなぁ…」
朝一早々にため息をつきながらむくりと起き上がる
ユーマは昨日、18歳の誕生日を迎えた
そして、この世界では18歳になった者は必ず教会へと行き能力を調べる必要がある
ユーマは時計を見てからゆっくりと準備を始めた
ユーマ「行ってきます」
そう言って家を出る
家を出てから30分歩いた所に1つの大きな教会が見えてくる
ユーマ「はぁ…着いちゃったよ」
おそるおそる教会に入っていくとシスターと思われる女性が出迎えてくれた
シスター「おはようございます。今日はどの 様なご用件でしょうか?」
ユーマ「あ、昨日18になったので能力をはかりに」
シスター「なるほど。では、あちらの部屋に入りお待ち下さい」
そう言うとシスターは1つの部屋へ案内してくれた
その部屋には既に何人かの人がいた
皆んな18なのかな…
しばらくすると名前が呼ばれ、前へと出る
司祭「今から君の能力とは何なのか調べる。そのためにこの水晶に触ってくれ」
ユーマ「は、はい」
緊張しながら水晶に触れると……特に変化しなかった
ユーマ「え…?あの、司祭様…これは何でしょうか?」
司祭「い、いや。私にもさっぱり…こんなことは初めてだ…」
司祭は急いでシスターを呼び言う
司祭「ウォーデンの方を直ぐに呼べ!」
「すまないね。君はもう少し此処に残ってくれ」
返事をする前に司祭とシスターは何処かに行ってしまった…
ユーマ「なんなんだ…」
不安なまましばらく待っていると司祭が戻って来た。何人か人を連れて…
司祭「待たせてしまってすまないね。こちらエデンの方達だ」
エデンとはこの国を魔物などから守るために作られた組織で、今では誰もが憧れる仕事だ
サーヤ「初めまして!私はエデンのサーヤです!」
綺麗な黄色髪を後ろで一つまとめにしている明るく、優しそうな人だ
ゼダ「俺はゼダだ」
黒髪で毛先だけが黄色くなっている。この人は何だか怖そうな印象を受ける
ユーマ「あ、あの。なんでエデンの方が?」
司祭「先程の能力結果についてだよ」
サーヤ「貴方、水晶が何も反応を示さなかったんですよね?」
ユーマ「はい」
サーヤ「こんなこと今まで無かったので一応警戒のためにも私達が呼ばれたんです!」
ユーマ「なるほど。あの、俺はこれからどうなるんですか?」
ゼダ「君が良いのなら保護して、こちらで色々調べさせて欲しい」
サーヤ「勿論、痛いことなどはしません!貴方の様な方は珍しいので何か悪いことに巻き込まれ無い様に保護させて欲しいのです」
司祭「強制では無いんだ。君の好きな方を選びなさい」
能力が分からなければ仕事に就くことすら難しい…。幸いにもエデンに居れば身の安全は保証される…
ユーマ「俺、エデンの皆さんと一緒に行きます」
サーヤ「はい!大歓迎です!」
「さっそく今から向かっても良いですか?服などは後から届けさせますので」
ユーマ「分かりました」
教会を出るとエデンの方達が乗って来たものなのか2匹の馬が居た
ゼダ「君は俺と一緒に乗ると良い」
ユーマ「はい」
ゼダさんと一緒に馬に乗って走り出す
サーヤ「そう言えば君の名前を聞いていませんでしたね」
「なんて言うんですか?」
ユーマ「ユーマって言います」
サーヤ「ではユーマさんこれから宜しくお願いしますね!」
ゼダ「何かあれば俺達を頼ると良い…」
ユーマ「ありがとうございます」
そんな会話をしながら俺達はエデンの本部を目指した