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昼休みの教室は、普段より賑やかだった。
机を寄せあって弁当を食べる声、談笑をしている声。
その中で、俺だけが何度も視線を窓際へのと送っていた。
_また、1人で外を見てる。
相変わらず、誰とも交わらないように。
その横顔を、今日も追ってしまう。
Tg「ねぇ、Mzたん」
目の前で弁当を食べていたTgが、急に声を潜める。
Tg「最近Atくんばっか見てない?」
心臓が一瞬で跳ねた。箸が止まる。
Mz「は?な、なに言って…」
動揺を隠すために笑おうとしたけど、声がうわずってしまった。
Ak「ほらやっぱりっ!w」
すかさずAkがニヤリと笑った。
Kty「気のせいじゃないよね?」
Kty「さっきからずっとチラチラ見てるの 僕らも気づいてたし」
と、Ktyが追い討ちをかける。
Mz「ち、ちが…」
慌てて否定しかけた俺に、Prが言った。
Pr「別に責めてる訳やないで?ただ…」
Pr「本気で気になるんやろ?」
Mz「っ……」
言葉が出なかった。
顔が熱くなるのを、どうしても隠せなかった。
沈黙を破ったのは、Akだった。
Ak「ねぇ、それならさ…俺らで協力しよっ か?」
Mz「は…?」
余りに予想外の提案に、思わず声が裏返る
Ak「だってさ、Atを堕とすなんて1人 じゃ無理ゲーじゃん? 」
Kty「そーそー。ここはチーム戦で行べき だって !!」
Tg「作戦会議だねっ !!」
Pr「やったるでぇ 〜 !!」
あっという間に盛り上がっていく4人。
ふざけているようで、その目は真剣で。
Mz「やめろって…!そんなの…」
慌てて言葉を返す俺の声は、かすかに震えていた。
彼奴に気が付かれるのが怖い。
でももし、本当に振り向いてもらえたら。
考えるだけで胸が苦しくて、でも少しだけ暖かくなる。
Pr「…お前さ」
作戦会議をしていたはずのPrがふっと笑って言った。
Pr「そんな顔すんならやってみる価値は あるんやない?」
_気が付かれてしまったんだ。
俺がAtをどうしようもなく好きだってことが。
そして俺たちの”作戦会議”が始まった。