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__ある日、私はいつも通り過ごしていた。それだけだった。
けれど…そんな日常はいつだって脆く、一瞬の出来事で変わってしまうものだった__…。
絢「ふんふふーん♪」
その日は、いつも通り学校が終わり、家へ帰ろうといつもの道を歩いていた。
信号が青になったことに気づき、向こう側の歩道に向かって3,4歩進んだときだった。
大型トラックが、擦れたような悲鳴をタイヤから出しながらこちらへ向かってきた。
絢「え_」
気づいてトラックの方を見た時にはもう避ける時間など残っておらず、
大きな衝撃が体に響いたと思えば、浮遊感に襲われ、コンクリートに体が叩きつけられた。
絢「…い゙っ_!」
体感数分はなんとか意識を保てていたが、瞼が重くなり、私は意識を手放した。
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鳥のさえずりや葉が擦れ合う音、日光の光で目を覚ました。
目に飛び込んできたのは見慣れない洋風の天井だった。
辺りを見渡すと、見慣れない物ばかりだった。
__高そうな鏡、豪華な扉、上質なベッド、金の置物や机、クローゼット…
まだ完全に起きていない頭を必死に働かし、ここはどこなのかを考えた。
__病院?…おそらく違う。病室にしては広すぎるし豪華だ。
__家?…絶対に違う。こんな華やかではなかったはずだ。
自問自答を繰り返していると、ドアがノックされ、ガチャリと開いた。
誰かと思い、少し身構えると、銀髪で髭を生やし、眼鏡をかけた男…イケオジが入ってきた。
アニメでよく見る、執事のような格好をしている。
執事「お嬢様、朝食の時間でございます。起きて下さい。」
…〝お嬢様〟?
〝お嬢様〟と言ったかこの男。
言われた言葉を何回も脳内再生していると、男は少し目を見開き、微笑んだ。
執事「おや、珍しい。起きていらっしゃったのですね。ささ、早く朝食を摂りましょう。」
驚きで少しフリーズしていると、全くベッドの上に座って動かない私に疑問を持ったのか、また話しかけてきた。
執事「…?アメリーお嬢様?」
絢「あっ_…うん…!」
…アメリーが誰なのかと思い、部屋に置いてあった鏡を見ると、赤色の髪色をした、紫の瞳の女の子が写っていた。
アメリー(絢)「…は、」
一瞬、頭の中が真っ白になった。