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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

199 - 第五章 彼と共に育む、真愛の形 EP.3「温かに育む、家族の形」④

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2025年06月17日

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互いの息遣いだけが聴こえるさ中に、シーツの上で両手が固く握り締められる。


「ふ、うっ……感じる」


「私も、だ……」


「感じてもっと……貴仁さん」


「んっ、だめだ……そんなに締めつけたら……」


「いい……このままって」


「このままで、いいのか……?」


「いいの……私も、もう……」


身体の奥が、張り詰めるような圧覚あっかくに満たされる。


「ああ……はぁ」


彼が吸い込んだ息を大きく吐き出すと、刹那にたぎるような肌合いが体中を駆け巡った。


腕の中に抱かれながら、彼の胸へ頬をすり寄せる。


「……貴仁さん、私のこと好き?」


「ああ、好きだ彩花」


問いかけに、飾らない真っ直ぐな答えが即座に返る。


たったそれだけのことが、とても幸せに思えて……。


「ねぇ貴仁さん……」


甘えた素振りで唇を押し当てる。


「制御が利かなくなると、そう言っただろう?」


「なら、してくれないの?」


唇を離し、上目に顔を見つめると、


「いや、しないとは言っていない」


彼が首を振り、シーツに手を突き体を起こして、


「おまえが求めるなら、いくらでも応じよう」


上から覆い被さるように顔を迫らせると、


「ただ、私のセーブはできそうもない」


濡れた舌先を差し伸ばして、わずかに開いた唇の併せ目から舌を絡ませた。


「あっ……」と、喘ぐ声が喉元をせり上がる。


唇から首筋へ、火照りの残る素肌が再び翻弄されると、濃密で甘い夜がまだ果てることなく続くのを感じた──。


若き覇王に、甘くときめく恋を

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