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第一章 マフィア編
第十話「覚悟」
ザッドとの戦いから数日後。
マフィア本部。
ボスは静かに命じる。
「デッド。」
「裏切り者・古流斬を始末しろ。」
一人の大男が立ち上がる。
「了解。」
四幹部の一人――デッド。
彼は圧倒的な怪力と残忍さで恐れられていた。
⸻
市街地
古流斬は住民を避難させていた。
その時、建物が爆発する。
煙の中から現れたのはデッドだった。
「よう、古流斬。」
「今日は逃がさねぇ。」
デッドは笑いながら、逃げ遅れた親子へ武器を向ける。
「やめろ!」
古流斬が飛び出す。
しかしデッドは親子を人質にする。
「動けば殺す。」
⸻
信念を踏みにじる敵
デッドは笑う。
「お前は誰も殺せない。」
「だから弱い。」
その言葉とともに、人質へ刃を振り下ろそうとする。
古流斬の脳裏には、幼い頃のはるかとの思い出がよみがえる。
(また……守れないのか。)
⸻
能力解放
古流斬は静かに目を閉じる。
「もう……迷わない。」
周囲の空気が変わる。
能力――曖昧が発動する。
古流斬の姿がぼやけ、デッドの視界から消える。
「どこだ!?」
次の瞬間。
デッドの背後に古流斬が立っていた。
⸻
初めての決断
古流斬は震える手でナイフを構える。
「俺は……」
「人を守るためなら、お前を止める。」
ナイフが一閃する。
デッドはその場に倒れた。
古流斬は初めて、自分の意思で敵の命を絶った。
⸻
その後
親子は無事だった。
しかし古流斬は、その場に立ち尽くす。
「……これで、よかったのか。」
ケイトが駆け寄る。
古流斬は何も言えなかった。
「守るためだった。」
ケイトは静かに言う。
「その重さを忘れないなら、お前はまだお前だ。」
古流斬はうつむき、小さくうなずいた。
⸻
――第十話「覚悟」 完
コメント
1件
リオンです。第十話「覚悟」、読み終わりました。 ここで初めて「自分の意思で人の命を絶つ」選択をした古流斬。その重みをケイトが「忘れないなら、お前はまだお前だ」と認めるところ、すごく響きました。能力「曖昧」の発動も、彼の迷いのなさとリンクしていて上手いなと。デッドの「お前は誰も♡♡♡ない」という挑発が、まさに彼の覚悟を引き出す引き金になっているのも好きです。 次の話、どうなるんでしょう…。