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□□「嘘つきは泥棒の始まりなんだってさ」

◯◯「へぇ~、じゃあ私達も嘘つかないようにしないとね」

□□「なー。これからも嘘なんかより、ありのままの俺らで居よーぜ」

◯◯「うん、」

また、そんな事言ったって、私は知ってるの。

貴方が罪を犯していることを。

貴方が盗みを犯したことを。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

□□「一目見たときから好きでした。俺と付き合ってくれますか」

◯◯「はい」

□□「よっしゃ〜。じゃあ改めて、宜しく」

◯◯「ふふ、こちらこそ」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

いま思い返せば、あのときも自分が馬鹿らしく思えてくる。

私は最初、貴方に告白されて嬉しかった。けれど、数ヶ月が経ったある日に見てしまった。貴方が他の女とホテルから出ていくのを。私はその瞬間を忘れられなかった。だから聞いてみたの。

□□「あー、それ俺の友達だわ。」

◯◯「…そう」

□□「え、なに。もしかして俺が浮気してるとでも思った?」

◯◯「…ううん。ならいいの」

□□「そ」

◯◯「…」

今でもこういう話題をすると、いつも貴方は冷たく、目も合わせないで、そっけなかった。私はそのせいで、もっと貴方を怪しんでしまった。信じたいのに。

けど、次の日、貴方が湯船に浸かっている時に携帯の通知音が私の居るリビングに響いた。

貴方の携帯からの通知だった。

△△「昨日はありがと♡今度いつ会える?」

このメッセージを見た瞬間、私は『やっぱり』と思った。それと同時に貴方への怒りも湧いた。

その時、また携帯から通知が何件も来た。

▲▲「この前楽しかったね〜!やっぱ□□君大好き!!」

▽▽「最近会えてなくて寂しいよぉ!」


私はいろんな女から来る通知を見て、分かってしまった。

『こいつらも私も、遊ばれてるんだ。好き勝手に』

けど、私は見て見ぬふりをした。

それは何故だが分からない。貴方に冷たくされても、そっけなくても、遊ばれていたことを知っても

――私は貴方のそばにいつまでも居たかった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

うん、やっぱり私は馬鹿だ。なんで、貴方と離れたいと思わないのか。

□□「あ、そういえば俺明日も出かけるから」

◯◯「うん、分かった」

たぶん、今日もきっと、私の知らない女と何処かに行くのだろう。

そして、今日も私は貴方と別れられないのだろう。

責任取ってよね。私の心も知らない女も、なにもかも盗んでいったんだから。
























花占い……?―短編小説集―

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男クズすぎるわ…… 女の子可哀想すぎる… どうか報われてくれ、…

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