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コンニチワ!日本語はあってるかな?ティリスちゃんだよ☆
ティナちゃん達と一緒に日本と言う国の歓迎を受けたんだけど、まさかティナちゃんが首長へ抱き付くとは思わなかった。
フェルちゃんもビックリしていたし、いつの間にこんなにも親しい関係を築いたんだろう?アリアも予想外だったみたいでちょっと固まってたし。
まー、合衆国より好意的な感じだから私も暇かなーってのんびり構えてたら、議場でまさかのアオムシ登場だ。武器を持ってるだけで侵略者?すんごい発想だなー。
いや、それだけこの国が平和だってことだ。平和なのは尊いことだしねぇ。
でも、仮にも政治に参画してる人が公的な場所で口にするような言葉じゃない。政治家の仕事は、常に最悪の事態を想定して備えることなんだと思ってる。
そんな中で自衛手段に忌避感を持つなんて、緩やかな自殺願望があるのかな?
……ティナちゃんも固まってるし、ちょっと介入しようかな☆
「お姉ちゃんがビックリしちゃったから代わりにお話しするねー?☆
宇宙にはたくさん、たーっくさんっの危険があるんだよ~?☆
身を守る術は必要だと思うんだけどな~?☆」
「危険だから武器を持つ!?そんなのは侵略者の考え方です!話し合えば武器を持つ必要なんてありませんっ!」
「えー?じゃあなんで地球では今もたくさんの戦争が起きてるの~?☆
話し合いで解決しないから戦争してるわけだし~、それに私達は地球人じゃないから尚更危ないと思うんだけど?☆」
「それでも話し合いで戦いを終わらせるための活動を必死に行っています!武力には団結した対話の意思を貫けば必ず果たされます!地球には対話によって危機を乗り越えた歴史があるのよ!」
ほほーぅ、一応彼女なりの理屈はあるんだろうねぇ。ペンは剣よりも強し、だっけ?確かに言論の力は武力に勝ることもある。
“相手がテーブルについて言論を交わすつもりがあるならば”だけど。
センチネル相手にやってみる?結果は和平の使節団皆殺しと、彼等が拠点にしていた四つの星系が宇宙から消えたけど☆
「そっかー☆じゃあ、おばちゃんから見たら武器を持ち込んだ私達は侵略者になるんだねー?☆それは嫌だなー、仲良くしたいからさー☆」
私の発言に場のざわめきが増した。いやだって、そう言われてるんだからそう返したんだけど。
この人の理屈なら私達は侵略者なんだよねー?☆
「そうです!ご理解いただけたなら、直ぐにでも武器を放棄してください」
何故か得意気な顔してるよ。自分の発言がどれだけ失礼で……どれだけ危険なものか全く理解していない。為政者の質も地球はアードに及ばない、か。
少なくともパトラウスは自分の公的な発言に命を賭けてる。だって、アードの未来を背負ってるって自覚があるから。
そしてこのおばちゃんには、それがない。野党だから責任がない?国民に選ばれた、国民の代表って自覚無いんだろうなぁ。
だから、私は万感の思いを込めて。
「嫌だ!」
おもいっきり否定してやった。
「は?」
あっ、呆然としてる。
「さっきも言ったけど、宇宙には地球のみんなが想像も出来ないような危険で満ち溢れてるんだよ?☆自衛の手段も持たないで移動するような場所じゃないんだよ?」
センチネルはもちろん、他にも排他的な異星人やデブリに代表されるように宇宙環境そのものが牙を剥いてくるのも当たり前だ。
「そんな危険な場所を通って、それでもお姉ちゃん達は地球へやってきた。地球の人たちと仲良くなりたいっていつも言ってるもん!来たばっかりなのに、危ない地球人をたくさん助けたんだよ!」
相手は地球人で敵意丸出しだから、政治に参画する者の心得なんかを説いてやる義理もないし、そんなつもりもない。
見返りを求めず一生懸命命を救おうと頑張って、ほとんど一人でこの危険な交流に身を投じているティナちゃんに悪意をみせたその時から、君はアオムシだ。
容赦はしないよ、アオムシ。政治家らしく議論で負かされるなんて生温いことはしてあげない。私の、この容姿を最大限に利用して。
「それなのにっ……お姉ちゃんを侵略者……悪者なんて……っ……酷いよぉ……」
思い切り泣いてやった。
私が泣き出した瞬間議場のどよめきは最高潮に達した。渦巻く感情は動揺、同情、哀れみ、そして異星人とは言え幼い女の子を泣かせたアオムシへの懐疑や怒りだ。
「何を泣いて……!」
「そこまでです!議長!質疑応答の中止を要請します!」
「なっ!? 首相!まだ質疑応答の時間は残っているのですよ!?」
「黙りなさい!これ以上貴女に喋らせたら国際問題どころか地球全体の大問題に発展します!」
「はぁ!?言論を弾圧すると言うのですね!?首相!貴女は独裁者よ!」
私を背に庇いながら椎崎首相がアオムシと言い合いをしてる。何がどうすれば独裁者って発想にたどり着くのか理解不能だけど、ちょうど良かった。取り敢えず泣くのを続けて……よし、ティナちゃんが食い付いてきた。
「ちょっと落ち着く必要があるかなぁ。フェル、ティリスを連れてプラネット号へ戻って」
「ティナ、ですが……」
「大丈夫、私がちゃんと美月さんとお話するから。誤解があるだけだよ。きっと分かってくれる」
相変わらずティナちゃんは優しいなぁ。私の演技も見抜いているだろうに……いや、この娘天然だから本気で私が悲しんで泣いてるって勘違いしてそうだ。
まあ、その方が好都合だけど。私はそのままフェルちゃんと一緒にプラネット号へ転移した。
「あの、里長?」
転移した瞬間泣き止んだ私を見てフェルちゃんが困惑してる。あっ、この娘も本気で心配してたんだ。優しいなぁ。嬉しくなる。
「大丈夫だよ、フェルちゃん。ありがと」
さーて、気を取り直して。
「アリア」
『議場には記録媒体が複数確認されていますが、リアルタイムはありません』
やっぱりだ。メディアらしき連中が居たけど、リアルタイム放送じゃない。後で編集して流すんだろう。
あの手のアオムシはメディア何かに守られてることがあるんだよね。でも、許さない。
私も地球には興味があるし、何より頑張ってるティナちゃんとフェルちゃんを応援してあげたい。
でも、だからこそ……アオムシは要らない。
傲慢?遥かに格下の存在に配慮して好意的なティナちゃんが異常なだけだ。政治は時にパワーが物を言う。
「じゃあ、さっきのやり取りを全部流して。地球にある全てのメディアをハックして、妨害も許さないように」
『お任せを、マスターティリス』
だから、理不尽かつ圧倒的なパワーで殴っちゃうよ?☆アオムシ共☆