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といれっとぺーぱー
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まろ(死んでも愛してね❤️)
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#アンプタックりすなー様と繋がりたい
名古屋までは6時間はかかる。
コンビニで買ったおにぎりを朝ごはんとして食べる。
走って疲れた体にすごく染みた。
水を飲んで一息ついて、自分のワンピースの刺繍を見る
おばあちゃんのことを思い出した。
勉強や習い事だけじゃなくて、ほんの小さな事を達成しただけで頭を撫でて褒めてくれた。
「幸せだったな…」
心が温まると同時に親に愛されていない自分に悲しくなる。
(お父さんとお母さんはどうして、そうしてくれなかったんだろう)
ふとスマホを見ると母からの着信がスワイプしきれないほど並んでいた。
「大阪に着いたら、電話してみるか」
東京から大阪まではすぐ追跡できないはずだ。
そう考えて私は大阪で母に電話することにした。
いつも見ていた東京は背の高い建物ばかりで騒々しかったのに、電車の窓から見える東京は静かで、切なく見えた。
「…眠いな、疲れた」
これから、長い旅が始まる。
私は名古屋に着くまで仮眠を取ることにした。
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「….?」
不気味なほど静かな部屋、冷たい床。
お線香の匂いがする。
私は起き上がって周りを見る。
「ヒュッ…」
全身に鳥肌が立った。
目の前には、顔に布を被せられた動かないおばあちゃん。
「…え、そんな…」
ここはおばあちゃんと私2人だけの霊安室なのだと知った。
部屋の中ではお線香の煙だけがぷかぷかと動いている。
私は駆け寄り、手を握ってみる。
しかし、もうかつて頭を撫でてくれたおばあちゃんの手とは思えないほど、冷たかった。
「っ…おばあちゃん…おばあちゃんっ…!!起きてよぉっ…」
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「っ…!!」
夢だ。
いや、夢というより、おばあちゃんが急逝した日の回想と呼ぶべきか。
「…はぁ」
窓の外には見慣れない景色。
もうすぐ名古屋に着くということが分かった。
「…しっかりしないと」
トートバッグの中身を見て必要なものを考える。
(ちゃんとしたリュックが必要だし、お財布も買わないと。スマホの充電器も、服も欲しい。あとは細かい日用品…)
そして何より、早くお金を下ろさなければ。
(私の捜索で必死になってるうちに、通帳が盗られてることがバレないうちに下ろさないと…)
もし見つかって連れ帰られることを想像しただけで体が痛む。
「もうあの家には…帰りたくないから」
そうこうしているうち名古屋に到着した。
家族旅行も、学校の修学旅行でさえ行かせてもらえなかった私は、初めて見る東京以外の都市に私は心を弾ませた。
「わぁっ…!」
思わずはしゃぎたくなってしまったが、そんな余裕は自分にはない。
「いけないいけない、早くお金を下ろさないと…」
スマホのマップを開いて最寄りのデパートを探す。
1kmほど先にあるようだ。
私は初めてタクシーを捕まえて行くことにした。
行き先を伝えて、私は車の窓から少しだけ観光をする。
しかし1kmは車だとかなり短いため、私の観光はすぐに終わった。
お金を払って運転手さんにお礼を言い、すぐにデパートへ向かう。
中に入って、初めに行くのはアウトドアショップだった。
「えーと…」
リュックは、大きすぎても困るし小さすぎても困る。
ちょうどいいサイズで軽量で、身動きが取りやすいものがいい。
しかしそんなのは自分では分かるはずがなく、1人であたふたしていると、店員さんがこちらに来てくれた。
「どういった物をお探しですか?」
若い女性だった。
「えっと…」
家出用、とは言えない。
「修学旅行に使うリュックが欲しいんです!ちょうどいいサイズで、軽量で、動きやすいのはありますか?」
「ございますよ、こちらはいかがでしょうか?」
黒色のリュック。
デザインが派手ではないがちゃんとしていて可愛いリュックだ。
「こちらは他のリュックより収納が多く、見た目以上に物を持ち運ぶことができますよ。防水なので雨に濡れても大丈夫です。お客様のサイズにも合うかと思います。」
店員さんがリュックを開いて機能を説明してくれる。
見た感じでもかなり使いやすそうで、サイズが少し大きいのが目に付いたが、気になるほどではない。
「これにします!」
「ありがとうございます」
店員さんが微笑んでレジに向かう。
「お一人でお買い物とは、感心します。もう修学旅行の時期ですもんね」
(あ…確かに)
店員さんの話を聞いて自分の学校の修学旅行が近いことを思い出した。
(まぁ、お母さんは行かせてくれないんだけどね)
「5400円です」
お金を払って、店員さんにそのまま背負っていくことを伝える。
「ありがとうございました〜」
店員さんに頭を下げ、すぐにATMへ向かう。
いいリュックが見つかって私はすごく気分が良くなっていた。
スキップしながら、あっという間ATMに着く。
使用は停止されていなかった。
「間に合った…」
すぐに下ろせるだけお金を下ろす。
ざっと300万といったところだ。
流石にやりすぎたかと思ったが、もう家に帰るつもりはなかったし、これから大変な旅をするには必要だと割り切って300万をリュックに入れた。
「300万って…案外見た目は存在感ないんだな」
トートバッグに300万を入れ、畳んでリュックの底へ入れる。
それまでトートバッグに入れていた物を全てリュックに移す。
名古屋に長居するわけにもいかないので、デパートの中で必要なものを買うことにした。
まずは1階。
1階は日用品が1番揃っていた。
「水は追加しよう。それと…ゴミ袋と充電器と…歯ブラシ」
必要なものを次々カゴに入れる。
あまり買いすぎると重くなるため最低限の物だけにした。
お会計後すぐにリュックに入れる。
(急げ…)
2階へ向かう。
2階では服などを買う。
手頃で地味なセットアップと動きやすいジャージ上下とTシャツと下着をカゴに入れ、服屋の一角に財布が売っていたのでそれもカゴに入れる。
会計後ジャージに着替え、買ったものはすぐにリュックに詰め、財布には10万を入れた。
「もう大体揃ったな…」
エスカレーターを降りてデパートの外へ出ると、もう時刻は12時。
駅に戻るためまたタクシーを捕まえる。
できるだけ体力は温存しておかなくてはならない。
駅前に着いて、近くのコンビニでお弁当を買う。
そこで、ふと通帳のことを思い出した。
(もう使わないから、早く処分しないと)
コンビニを出るついでに燃えるゴミに通帳を捨て、私は駅に行った。
次に向かうのは、新大阪駅。
今回は新幹線を使うことにした。
切符を買って、新幹線を待つ。
「…」
スマホのメッセージを見ると、友達からメッセージが入っていた。
私が唯一安心して一緒にいた友達。
タップして内容を見る。
『美玲、どこにいるの?学校にいないと思ったら、家にもいないって。失踪騒ぎになってるよ』
やはりもう騒ぎになってきている。
スワイプすると、もう1件来ていた。
『もしかして、美玲家出したの?いや、責めるつもりとかじゃなくて。むしろ、少し嬉しいと思うよ。美玲ずっとお母さんのせいで辛い思いしてたから、心配だったの。』
友達のメッセージに胸が熱くなる。
『美玲、頑張ってね。私は何があっても味方だから』
「っ…」
涙が溢れてくる。
(私には、味方がいるんだ)
新幹線が到着した。
涙を拭いて、ベンチから立ち上がる。
(私は、絶対帰らない。自分のために生きる。)
新幹線に乗って空いてる席に座った。
隣には大学生の男の人が座っていた。
名古屋から新大阪までは、2時間くらい。
私が一息ついていると、隣の大学生が声をかけてきた。
「随分大荷物だね」
「え?あぁ、はい」
「これから1人で旅でもするの?」
「まぁ…そんな感じです」
「そっか、俺は今から引越し先に行くとこ」
「あ…そうなんですね」
急に話しかけられて少しびっくりした。
「どこからきたの?」
「えっと…」
初対面であまりにも質問されるので口ごもっていると、大学生はそれに気づいて焦っていた。
「あっ…違う違う!ナンパとかがしたいんじゃなくて…」
「…」
「その、なんか、珍しかったからさ。君高校生くらいでしょ?その荷物で1人旅ってのがさ」
「そうですか」
「俺、拓真って言うんだ、よろしく」
思わず自分も自己紹介しそうになったが、美玲を名乗るのは少し気が引けた。
「由梨です」
「由梨ちゃんか。ごめん怖がらせて、大阪に行くまでの暇つぶしだと思って欲しいな。」
感じが良い人なので、話に乗ることにした。
「分かりました、拓真さん」
「うん、それで、どこから?」
「東京です」
「へぇ〜シティガールじゃん」
「シティガールです」
2人でふふっと笑う。
「俺は名古屋の大学中退して、大阪で働くことになったんだよね」
「あ…てっきり大学生かと」
「あはは、この間までそうだったよ、親に勧められた大学だったから、続かなかったんだ」
(…この人も、親に決められた道を進んできたのかな)
「ご両親と仲が悪かったんですか…?」
「んー…仲が悪いというか、俺はほぼぬいぐるみみたいな感じで、超過保護に育てられたんだ」
「過保護に…?」
「そう、親が決めた物を食べて、着て、使って。友達も親に決められたし、彼女を作るなとか。全部を親に決められたんだ。」
「…それでも愛されていたなら、良かったんじゃないんですか?」
「いや…そんなこともないな。俺は自分が選んだ人と仲良くしたかったし、恋愛もしたかった。親の言うこと聞かないと、泣かれたりしてね。」
拓真さんがハッとした顔をする。
「ごめんこんな話!!」
「いえ、いいんです、むしろ軽率な発言をしてすみません…」
私は拓真さんの話を聞いて、愛されることが良い事じゃないのかなんて軽率に物を言ってしまったことを反省した。
「…私は、愛されなかったんです。」
「…というと?」
「幼稚園の時から受験して、習い事も1番を取り続けて…難関高校に合格して、それでも褒められなかったんです。むしろ…罵詈雑言を浴びせられる始末で…」
「…!」
拓真さんが私を見て固まる。
いや、その視線は私ではなく私の首元を見ていた。
「…この蚯蚓脹れは…親御さんが….?」
「…はい、母です。父は良くも悪くも何もしなかったので。」
「そんな…」
「もう、そうされることもなくなるので、いいんですけどね」
「由梨ちゃんがそう思えるなら、良かったよ」
「私達、似てますね」
「…そうだね」
そんな話をしていると、もうすぐ新大阪に着く頃だった。
「もうすぐ着きますね」
「うん」
「私拓真さんと話せて良かったです」
「…俺も由梨ちゃんと話せてよかったよ。やっと理解し合える人に出会えたからね。」
拓真さんが私に微笑みながらそう言った。
新幹線が駅に止まった。
拓真さんと一緒に出る。
「じゃあ、旅、頑張ってね。応援してる」
そう言って去ろうとする拓真さんに、私は声をかけた。
「拓真さん、私、由梨じゃないです」
「…?」
「私、美玲って言います」
「…美玲ちゃん、か。」
拓真さんがこちらに近づいて私の頭を撫でる。
「本名言ってる時の顔、すごいいい顔してるよ」
「…!」
「今回は、俺を警戒してのことだからしょうがないけど。もう自分に嘘つかないで、胸張って生きてね。今の美玲ちゃん、すごく素敵だよ。」
「拓真さん…」
「これから美玲ちゃんがどこに行くのか俺には分からないけど、俺は、遠くから応援してるから。」
「私も拓真さんを遠くから応援してます。」
「ん、ありがとう。会えてよかったよ。」
「拓真さん…さよなら」
「うん、ばいばい」
去る拓真さんを見届けて、私は寂しさで胸がいっぱいになった。
私はもしかしたら、小さな恋を拓真さんにしたのかもしれない。
(いつかまた、会えたらいいな)
そう願って私も進んで行った。
スマホを取りだし、電話帳から母を選択する。
たった2回のコールで繋がった。
「お前何してくれてるの!!!今どこにいるんだ!!」
やはり、私の心配などしていない。
「言わない。」
「頭がおかしくなったのか!!このバカ娘!!」
私は大きく息を吸った。
「頭がおかしいのはっ…お母さんでしょ!?」
「は…何を言うんだ!!」
「お母さん1度でも私の事褒めてくれた!?愛してくれた!?」
「なにをガキみたいなことを…!」
「答えてよ!!私は今まで良い子でいたじゃない!!」
「お前は1度も完璧だった時なんてない!!早く戻ってこい!!」
「っ…」
やはりもう母は、2度と私を愛すことはない。
それが確認できて、むしろ良かった。
「そ…それがお母さんの答えね」
「早く…!!」
「私もう帰らない。絶対に帰らない。もう私は、お母さんの娘を辞める。」
「なっ…」
ブツッ
これで、もう後悔なく前へ進める。
私には、味方が3人もいるんだから。
今日はもう疲れてヘトヘトになったため、近くのビジネスホテルに泊まることにした。
部屋に入り、ベッドに寝転ぶ。
沈んでしまいそうなくらい、体は重かった。
「…これから、どうしようかな」
大阪まで来ても結局は追跡で見つかるかもしれない。
「…!」
ふとアイスランドを思い出す。
「そうだ…私はずっと憧れてた」
大阪には関西国際空港がある。
皮肉にもこれまでの勉強によって英語は堪能だ。
「海外に…行こう」
福田美玲。十六歳。
私はこれから、日本を離れます。
コメント
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うわ、第2話、すごく引き込まれました…。祖母への想い、そしてあの冷たい母親との電話での言い合い、胸が苦しくなりました。でも「私はもう帰らない」って自分で決めて、最後にアイスランドを目指す──その決意の強さに感動しました。新幹線で出会った拓真さんの「本名言ってる時の顔、すごいいい顔してるよ」って台詞、じんわりきました。美玲ちゃん、応援したくなります。続きが気になります!