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本話「われは成し遂ぐることのできる身なるなり。」は竹書房怪談文庫様が出版している「池袋怪談」のひとつ「俺はできるんだ……。」を書かせていただいています、「俺はできるんだ……。」を一部参考にしていますので本文とは違う結末になります、又このような文から始まることがありますのでそこも含めてご理解のほどよろしくお願いします。
画像の通り当人も差別・侮辱を意図するに基づくものではございません。では、「われは成し遂ぐることのできる身なるなり。」をお楽しみください
人生で一回以上は乗る電車、電車を乗り降りするためにあるのが駅。電車という公共交通機関が日本で一般的に普及されていったのは京都電気鉄道の1892年(明治28年)そこからさまざまな電車、路線が生まれ今では移動するための大事な手段となっている。キヴォトスはいつになったかは不明だが小林先生が来る頃には日本と同じ感覚で普及されていた、そして今日は鬼方カヨコとお出かけをする予定だ。
カヨコが予定より早く来ると、朝買っていたおにぎりの袋を開け、おにぎりの一部を口に入れる。朝早く買って冷めているはずなのにあの美味しさは変わらない、しつこくない鮭の塩味とふわふわのご飯の組み合わせは何度でも食べたくなる、冷たかろうが温かろうが関係ない。それがおにぎりの美しいところだ。カヨコがおにぎりを食べながら待っていると背後から微かな気配を感じ、そこに目を向けるとたぬき特有のしっぽが左右に揺れる、小林先生だ
「いつからそこにいたの?」
驚く様子もなく聞く、ついさっき来たと答える小林先生。
「何そのおにぎり?」
先生はおにぎりに気づき、聞いてくる。朝買ってきたと伝えると羨ましそうに見てくるのだから一つ分けてあげたら尻尾を左右に振りながら喜んでいた。おにぎりを美味しそうに頬張ってるの見ていると奥にいる人に目が止まる。生きているはずなのに顔に生気がない、まるで人形のような目、一人で口を動かしている。目から離そうとしてもどうしてもその人を見てしまう、初めて見る奇妙な人だからかなのかはわからない。その人がいるところには「まちぶた」という小柄で可愛い子豚の石像が置いてあるところだ、そこは待ち合わせスポットとして有名なところ、噂によると待ち合わせに成功すると運気が上がるなんて胡散臭い噂が出るくらい有名なところだ。まさかあんな学生の間で有名なスポットに奇妙な人も集まるなんて恐怖より、関心が勝ってしまう。
「ねえ先生…あの人おかしくない?」
カヨコが指をさして聞く、本人は体調が悪いだけと言いかけた時、何かを聞き取ったらしく耳をピンと立てる。
「“俺はできるんだ”って言ってるね…」
意味のわからないことに戸惑っていると彼のバックに銃が入っていることに気づく。
「先生、早く行こ」
返事を聞く前に手を引っ張り、電車に乗り一つ先の駅で降りた。
「ちょちょ、カヨコどうしたの?そんな慌てて」
改札を通るまでずっと聞いてくるからあそこに止まっていたら命が危険だと伝える。優しいねと褒めながらついてきてくれる、危険な状況でも自分を見てくれているところは苛立つが、そういうところが嫌いじゃなかった。
「先生…他の人に言ってないよね?」
まさかと言うが嘘をついているのが顔に出ている、繋いでいる手を強く握る。痛いと困り顔をする小林先生。
予定から1時間ほど遅れてしまったが、改めてお出かけをするとハプニングはあったものの、最高な一日となった。
「ねぇここでよかったの?」
申し訳なさそうに聞いてみるが彼女は平気とくしゃっとした笑顔で答えてくれた。きっとこの笑顔と性格に惹かれて今日を作ったんだろう。その後もゲームセンターやフードコートなど多くの場所で思い出を作った。
空を見ると明るかった青い空はいつの間にか、黒く白い点と三日月が浮かんでいた。時間というものは役に立つが、時に目を背けたくなるものだ。
「最後に送ってあげるよ!」
そう帰路の途中でそういうことを聞きまだいれるという安心感を得ながら歩みを進める。この時だけ時間が遅く、静かに感じた。まるで世界に二人だけ残された気分だ。雨も降らず、曇りもない。星が一段と輝いて見える。
「綺麗だね、星」
見上げながら言うと綺麗と同感してくれた。ただ一言返ってきただけなのに四葉のクローバーを見つけた時ぐらい嬉しかった。だがその時間は短かった、気がつくと便利屋68の事務所に着いた。
「ここでお別れだね…」
少し寂しそうにしっぽが下を向く、寂しいのは自分だけじゃないと気づく。その事実に少しほっこりする。
「じゃ、また今度の当番」
そう言い残し扉を開けると社長の陸八魔アルがびっくりした様子でこちらを見ている、何か変なことがあるのかと聞いてみるとなんと、あの「まちぶた」で乱射事件が発生、怪我人数名で駅員の発砲により鎮圧成功となった、カヨコは自分の勘を信じてよかったと安堵しながら夜空を眺める。
恐怖の対象となるのは幽霊だけではない、そしていつどこで事件が起きるかもわからない。
われは成し遂ぐることのできる身なるなり。 終
#多重クロスオーバー
メタナイト先生@完全復活
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#ブルアカ
13ed1
764
櫻が鳴く頃に
31
114
コメント
1件
読み終わったよ…「俺はできるんだ」って呟く人物、あれがすごく不気昧でゾッとした。日常の駅に潜む狂気って、リアルなホラーだなって思った。カヨコが直感で先生の手を引いて逃げたシーン、すごく好き。その後、乱射事件のニュースを知る展開で「あの時逃げて正解だった」ってなるの、背筋が冷えたよ…。でもデートの甘さと星空の描写が美しくて、そのギャップがまた良かった。先生のしっぽが寂しそうに下がるところも可愛かったな🧸 13ed1さんの日常×ホラーのバランス、本当に好きだなあ。次の話も読みますね。