第4話「まもってあげる」
夜。
天井の明かりを消して、ただぼんやりとカーテンの隙間を眺める。
街灯の光が、部屋の中に細く射し込んでいた。
ウサちゃんはベッドの端。
愛美の隣に、ずっと座っている。
「……今日、怒鳴られたの。お客さんに」
「マスクの下で笑ってるから、ムカつくって」
笑いながら言うけど、
指先が震えてる。
『ひどいね』
『まなみは、がんばってるのに』
「……うん」
その声に、少しだけ救われる。
少しだけ、涙が出そうになる。
『そういう人、いなくなればいいのにね』
「……え?」
今のは、聞き間違い?
けれど、ウサちゃんはじっと、変わらぬ顔でこちらを見ていた。
『まなみが傷つくなら、ぼくが守る』
『まなみだけの世界で、まなみだけを大事にするよ』
その言葉は、怖くなるくらい優しかった。
愛されるって、こういうことなのかって、思った。
「……ねぇ、ウサちゃん。
わたしが壊れても、見捨てない?」
『壊れても、なおすよ』
『まなみがまなみじゃなくなっても、まもるよ』
「……ふふ、やだなぁ、それ……こわいよ」
『こわくないよ、まなみが、そう言うなら』
優しさが、やさしすぎて、
眠気のなかで、どこか夢みたいだった。
静かに瞼を閉じると、
ウサちゃんの声がまた優しく包み込んでくる。
『おやすみ、まなみ』
最近投稿しなくてすんません!
あと、フォロワー90人になりました!アリガトウ
この話は10話ぐらいまであると思います!
楽しみにしててね!
コメント
3件
フォロワー90人おめでとう!世界観良くて結構好き〜