あれから宇部さんとは会っていない。
最近忙しいみたい。
宇部さんにメールをしても、返信が何時間もこなかったり、2日後にきたりする。
なんだかちょっと寂しいなと思いつつ………
私に興味ないのかなーと、辛くなってしまった
まぁ、私の恋愛なんていつもこれなんだけど…
しつこくしすぎて嫌われる。それがいつものパターン
分かっているのにやめられないのは、不安と寂しさと疲れのせいなのかもしれない。
ちょっとの間、宇部さんの事は忘れよう。
「あぁぁぁ〜!!」
どうしても宇部さんのことが頭から離れない!!
好き過ぎる………気になりすぎる!
でも、前に言ってた…
恋愛に踏み出すのが難しいって……
私のこと、人を深く愛せる人だなんて言ってたけど…私なんて、ただの寂しがり屋の嫉妬お化けだよ!
と思いながら宇部さんとのメッセージ履歴をひたすら見続けて、いつの間にか眠りに落ちた。
〈しばらくして〉
「ふぁ!もうこんな時間!!」
「やばい、華凜との待ち合わせに遅れる!!」
私は、前髪をちょんまげにしていることを忘れて、慌てて家を出た!
「はぁ……はぁ…」
大きく息を吐いて
鼓動の速さを感じる。
「うぅ……華凜怒ってるかな…」
「おぉ〜〜い!おっそいよ結!!ずーっと座って待ってたからケツ燃えるかと思ったわ!30分遅刻故に、30分間私の言う事を聞けーい!」
と、華凜がニヤリと笑みを浮かべながら私の肩を叩く。
なんだかこういうの懐かしくて嬉しい気持ちになった。
もちろん…!遅刻したことは申し訳ないが……
「ねぇ、結…そのちょんまげ頭はなんぞや…?」
と、華凜が私のおでこ付近を指さす
「あぁぁ!!!」
と、私が大きな声を出すので、華凜含め周りの人達の視線が私に集中した。
とても恥ずかしくて、顔を隠しながらちょんまげをほどく……
そして華凛に説明した。
「えっと……化粧してる時に、ヘアピンを探してたんだけど見当たらなくて……だから前髪をゴムでしばってたのね、それで………結果、ほどくのを忘れるという……(笑)」
すると華凜は大きな口で笑った。
私もそれにつられて笑っていた。
まず、華凜が連れていきたいという場所へ案内される…………
「えっと…ここって……」
「え?ホストクラブだけど?」
と、当然のような顔をして華凜は答えた。
「いやいや、ホストクラブって…!旦那さんに怒られるでしょ…!帰ろうよ……!妊娠中だしお酒もダメでしょ!」
「旦那の事は置いといて、私はお酒飲まないよ〜。結を男慣れさせるために連れてきたのっ」
「ほら、誰がいい?」
と、私にホストを指名させようとする華凜…
「いやいや!誰がいいとか分かんないし…こういうの苦手だよ……」
「ダイジョブ、グッジョブ!
結ってさ〜あ、今好きな人いるでしょ?でも上手くいってないんじゃない?」
「へっ?!!」
「やっぱ図星か〜。まぁそうだよね、顔見れば分かる。というか結は分かり易すぎ!ずーっとスマホ見てるし、前より肌綺麗だし、ネイルしてるし、恋する乙女じゃん!」
「だから、その恋を上手く導くには、男側の意見も必要だと思ったのさ!」
そうやって胸を張って私の方を見つめる華凛…
正直乗り気ではなかったが………
仕方なく提案を受け入れた。
結局私が指名したのは………歳上の眼鏡男子!
わー………宇部さんのこと一日中考えてる………バカだなーもう……
「どうも!星宮 kiraです!
みんな俺のことをキラちって呼んでるよ☆」
と、眼鏡ホストが喋りかけてきた。
「ど、どうも………」
私は俯いて答える。
ぐいっと近づいてキラちが言った
「あなたのお名前、なんて呼べばいいかな? 」
「ん……と………名前は、新海で。」
「よし、じゃあ小魚ちゃん♪今日はキラちとたーくさんお話ししよ♪」
深海を思い浮かべたのだろうか??
私は魚じゃありませんけど…!!
キラちが私の顔を覗きながら……
「小魚ちゃん可愛いね♡すーごく可愛い!まるでクマノミみたいだね!」
「か、可愛くないですよ…あはは」
「なんか悩みあるんだって〜?かりゅから聞いたよ〜!」
とキラちが大きな瞳でこちらを見つめる。
「誰ですか、かりゅって?」
「あ!ごめんごめん!華凛ちゃんのことだよ〜!俺、な~んにでも呼び名考えちゃうからな〜♪
街灯のことも、たまたまって呼んでるんだ〜☆」
でも、これがキャラ設定なのかもしれないし……ツッコんじゃダメだよね…!
「で、悩みってど〜したの?俺で良ければ聞くよ!」
「えっと………」
話していいものか悩んだが……
確かに、男性側の意見も聞きたいと思ったので、キラちに宇部さんの事を相談することにした。
「その………今、好きな人がいて!その人が毎日忙しそうで、返信とか遅くて………でも、話したいし会いたい自分がいて……それを止められなくてって感じで…」
と、端折って話してみる。
すると、キラちが一瞬俯いてから顔を上げて答えた。
「ふむふむ〜………でもね〜それはね〜」
「好きな人に夢中になって、話したくなって、寂しくなって……みんなそんなもんだよ!そんな事気にせず、後悔しない選択をしなきゃ☆ 」
「でも……嫌われるのが怖くて…鬱陶しがられるのも嫌で……!」
と、不安を吐き出す私。
すると…………
「あのね〜〜 」
そんなキラちの言葉が、私の肩の荷を軽くしてくれた。
そうだ……
そうだね
私は宇部さんの事をちゃんと想っている。
きっとそれは伝わっているはず。
いくらあれこれ考えたって、宇部さんの気持ちはわからない。
だから悩むことに時間を使うんじゃなくて、自分磨きのために時間を使おう!
そう思って私は前を向いた。
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