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#IIIパレット!
鮫島さめたろう
21
これは、見た事ある人いるかも…溜めてた話です!
オリジナル小説 黒姫エムの過去編
私はいつからこんなつまらない人間になってしまったのだろうか。確かに小学生の頃まではあったはずだ。物事を読みすぎたのか?全てを知ってしまったからか?まぁ、なんでもいい。この世が全てを叶えてくれるだろうから。私は今日も空気を読む。これはもう空気依存症と言ってもいいくらいに何回も何回も空気を読んでは相手の思った通りのことを言う。そうすると自然に会話が成立するし、相手も喜ぶ。なんて素晴らしいことだろう。まぁ、私がこうなったのも全ては小学生の頃の出来事の影響だろう。
「おーい!こっちこっち!遊ぼうよ!」
ある時私は同級生に遊びに誘われた。トランプをしようと言われた。私はいつも一人で遊ぶことが多かったのでまぁまぁ嬉しかった。誘ってくれた子は、梨乃って女で、当時のニンキモノ。可愛いし、運動神経が抜群。完璧だった。
「あ、うん、!!すぐ行くね!!」
私は咄嗟に返事をした。まさか急に声をかけられるとは思うまい。すっとんきょうな声だったのだろう。梨乃はカラカラと笑って冗談で流してくれた。私はすぐに梨乃のことが好きになった。
「ねぇねぇ、エムちゃん、友達になろうよ!」
「と、友達、、、?わ、私梨乃さんと友達になるような人じゃないですよ!暗いし、じめじめしてるし、、、」
そういうと梨乃はまた、前よりも大きくケラケラと笑った。梨乃はそんなものを気にすることない!と笑いながら否定してくれた。このとき、私は嬉しくなった。あぁ、なんて素敵な人と友達になれたんだろうか、と。ニンキモノで、優しい梨乃ちゃんに。憧れの人に。
それから何日かが経った。私達はどんどん仲良くなって、楽しく上手くやっていた。と思っていた。ある日の事だった。梨乃がいじめの標的にされたのだ。机に落書きされたり、靴をボロボロにされたり、髪を無理やり切られたり。あっという間に前の綺麗で可愛い梨乃からボロボロで、疲れ果てた梨乃に変わってしまった。いじめの原因。それは多分妬みだとか、僻みだとかだろう。子供はだいたいそうだ。思い通りに行かないとすぐに泣き喚く。そしたら自分にないものを持っている人を悪者にする。もちろん自分にないものが同じ人もいるわけだから、それを持っている人がターゲットにされる。なんてバカなんだろうか。そんな事しても〝ただの言葉”として消費されるだけなのに。別にその人の心が変わるわけではないのに。
それから数日、梨乃は学校に来なかった。その間もいじめが進行していたけど、私は何も出来なかった。怖かった?悲しかった?いや、多分それでもない無心感。何も考えずぼぉっとしている無情。何がなんなのかが分からなくなった。こう言う時に行動しずに黙って見ているという事はすごくズルいことなのだろう。良くしてくれたのに返せない。みたいな。
それからさらに数週間後、やっとメールが来た。
「いつも優しくしてくれてありがとー!🙏」
「もー!急に学校来なくなったから心配してた よ〜」
「いやぁ、まぁねー?あ、てかさ、私本当に感謝してるの!いつも褒めてくれるし、、、もうちょっと一緒にいれたらねー!」
「じゃあ学校来てよ〜!!楽しいよ?」
「、、、、、、」
次の日の朝、梨乃の家の近くの駐車場で梨乃の遺体が発見された。死因は『自殺』凄く衰弱していたらしく、あばら骨が浮き出ているほどだったらしい。
それからいじめがあったと言うことが発見されたが、学校側は生徒への注意だけで事を終えた。この時、私は違和感を覚えた。なんで生徒一人が死んでいるのに学校は何もしないんだ、、、?その時思い出した。私は梨乃の友達だ。私が行動するんだ。そう思った時には体が動いていた。
「あの、〇〇ですよね?」
「はぁ?なに?めんどくさい。」
なんて嫌なやつなんだ。虫唾が走る。
「梨乃ちゃんのこと、、、あれは警察案件ですよ!?」
「あ?あんなゴミいらないでしょwww」
この時ついに私の何かがプツンと切れた。その時には殴りかかっていた。倉庫に詰め込み、テープで閉じ込め、奥に閉まって。そこから人生が変わった気がするんだ。何かがプツンと切れた感触はなにか快楽を得た。自分でも自分を疑った。それほどに何か楽しかったのだ。
この後、ニュースにもなった。行方不明の〇〇が、、、とか。なぜ梨乃はいいのに〇〇はだめなんだ?それが分からなかった。許せなかった。
それからは感情というものが機能しなくなった。空気のようになった。
コメント
3件
読了しました。黒姫エムさんの一人称だからこそ、「空気依存症」という表現が刺さりましたね。梨乃さんとの出会いから、いじめ、そして突然の別れ──「何かがプツンと切れた」あの瞬間の冷めた快楽の描写が、じわじわ来ました。誰かを守れなかった無力感が、違う形で爆発する。この抑えた文体だからこそ、感情が静かに鋭く伝わってきました。続き、気になります。