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《第九話 北の街》


「ヨーラが方向音痴じゃなくて良かった…」

ノースディオルに着いた瞬間、アルレイドが呟いた。

「もしかして、方向音痴二人で旅してたの?」

「だ・か・ら!アリシールの勘が鈍いだけだって!」

アルレイドは必死に誤魔化している。

「だって、北って言いながら東に進んでたんだもん。あれは普通に方向音痴でしょ。」

アルレイドは言い返せなくなった。

「それにしても、ノースディオルって寒いねー。」

「袖が無い服着てる奴に言われたくないな。」

そう言うアルレイドも、マントの下は半袖である。



「こんなガキが創造の魔法使えるのか?」

背の高い男性がアルレイドを見下ろして言った。

二人は迷路のような道に迷い、狭い路地を通っていた時、目の前にこの人が現れたのだ。

「イメージ!」

アルレイドは、先が刃のように鋭くなっている杖を作った。

「やっぱり魔法使いだな。男なら手加減はいらないか。」

男性が少し構えた。

「…私は女だ!男じゃねー!」

アルレイドは怒りに任せて杖を振り回したが、男性はナイフを持っていて、あっさりと杖を弾き飛ばされてしまった。

「チョロかったな、お嬢ちゃん。これでさよならだ。」

そう言って、男性がアルレイドにナイフの先を向けた時、

「魔女狩りですね…こんにちは…」

ヨーラは、目と口が三日月形に裂けた仮面をつけて来て言った。

「ヨーラさん!?どうして…!?」

「どうしてかって?…見てわからないですか?」

ヨーラはアルレイドと初めて会った時のように話している。

「どうしてその魔女の前に立っているのかがわかりません!ヨーラさんどいてください!とどめはオレが…」

「…私だけに任された任務を遂行しているだけです…どいてください…あなたに用はありません…」

「わかり…ました…」

ヨーラの言葉で、男性は逃げるように走り去った。

「危なかったね!アルレイド!大丈夫!?」

アルレイドの方を振り返って、ヨーラは言った。

「まあ何とかな。ありがとよ。」

ヨーラの謎のスイッチは、思ったより激しく切り替わるらしい。



「そう言えば、アルレイドの名字訊いてなかった。」

陽が落ちかけた時、ヨーラが言った。

「私の名字はオータム。ヨーラ・オータム。改めてよろしく!」

「私はフィレッジだ。アルレイド・フィレッジ。よろしくって言われた覚え無いけどな。」

アルレイドが名前を言った瞬間、ヨーラは固まった。

「……え、あのフィレッジ?」

「この名字の奴、他に誰がいるってんだよ。」

アルレイドはため息をつきながら言った。あまり言いたくなかったからだ。

「フィレッジって言ったら、創造の魔法を使ってる中で一番有名な魔法使いじゃん!一般人にも名が通ってる、本当に凄い魔法使いじゃん!」

ヨーラが叫ぶくらいの大声で言った。

「ちょっとぐらい静かにしろよ。」

魔女だとバレるとマズイので、アルレイドは小声だ。

「…って事は、ガレットと連れの二人を捕まえたのもアルレイドって事!?」

ヨーラは全く話を聞いていない。

「ガレットって…、お前のいた組織…、魔女狩りの団体だったのか?」

アルレイドがそう訊くと、ヨーラは頷いた。

「魔女狩りがすぐに魔法使いを始末しない事も謎で、私はあそこにいたの。私のお姉ちゃんを早く助けたい。だから、よろしくお願いします。」

ヨーラは深々と頭を下げた。

「アリシールも忘れるなよ。今日私の事助けてくれたし、信用してやってもいいかな。そんじゃ、これからよろしく。」

アルレイドからのちゃんとした返事をもらって、ヨーラは嬉しそうにしていた。

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