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ーヤマトsideー
俺は身体が強かった
小さい頃から強かった
鍛えれば鍛えるほど強くなる肉体や大きな病気をしらない身体……
それは俺の宝だと思っていた
しかし、それは一瞬で崩れ落ちた
少し、過去の話をしようか。
ー今から約9年前ー
師匠に拾われて……幾日か経った日だった
5歳の誕生日に拾われたから、ちょうど2年が経った日。
7歳の誕生日、師匠が1人で俺を祝ってくださった
良い服を来て師匠と笑ってケーキを食べていた
その時だった
ヤマト:「ッ…?」
キョウ:「ん?どうしたのヤマト、喉詰まっちゃった?」
ヤマト:「ッがふ…ッ?!ごほ、ッかは…ッ」
キョウ:『ヤマト…、!?』
激しく痛む喉、上手く呼吸ができない口、気管支が狭まる感覚が分かる
絶え間なく口から出る血や涎、目からは痛みから出る生理的な涙が止まらない
うずくまる俺に急いで師匠が懸命に応急処置を施す
__あ、死ぬ。
キョウ:「…ックソ、今日か…!」
霞む視界に師匠の顔が見える
ぼやけた師匠は俺を抱えてものすごいスピードで走ってる
この時、俺は始めて師匠の焦った顔を見た
ヤマト:「ヒュー……ヒュー……かふ、ッ」
ヤマト:(今日……?)
キョウ:「ッ……仕方ない、!」
キョウ:「ヤマト、我慢してね…!!」
ヤマト:「え…ッ」
キョウ:「グッ……、!」
バサッ……
それは、小さな俺にとって目を見開くような光景だった
師匠の身体が…師匠の顔が、腕が、足が、ヒトではない何かになっていたのだから。