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さな
『距離感』
tg視点
朝。
「……おはよ」
教室のドア開けた瞬間、もういた。
窓際でスマホいじってるぷりちゃん。
で、目合った瞬間——
にや、って。
あの顔。
「おはよ、ちぐ」
「……なんでそんな嬉しそうなの」
「恋人に会えたからやろ」
「やめて」
即否定。
声ちょっとでかかった。
クラスのやつ何人かこっち見る。
最悪。
「ねえ、声でかいって。バレるよ!?」
「バレてもいいやろ」
「よくないでしょ!?」
さらっと言うな。
昨日決まったばっかなんだけど。
まだ脳がついていってない。
「ほら」
「……なに」
差し出された手。
意味わかってるけど、わかりたくない。
「恋人やろ?」
「いや、朝からはさすがに——」
「演技やって言ったやん」
ぐっと詰まる。
たしかに、“見せつけるため”って言ってた。
「……誰も見てないじゃん」
「見せるためにやるんやろ?」
理屈は通ってる。
通ってるけど。
「……っ」
しぶしぶ、手を出す。
その瞬間——
ぎゅ。
強めに握られた。
「ちょ、強くない!?」
「逃げんようにや」
「逃げないし!」
「ほんまか?」
顔、近い。
近すぎ。
「……近いって」
「恋人やで?」
またそれ。
万能ワードすぎるでしょ。
「距離バグってるやろ」
「普通やろ」
普通なわけあるか。
でも。
離そうとしても、離してくれない。
むしろ指、絡められる。
「ぷりちゃん!!」
「はいはい」
全然“はいはい”じゃない。
めっちゃ楽しんでる。
「顔赤いで、ちぐ」
「赤くない!」
「いや赤い」
「うるさい!」
——そのまま。
ホームルーム始まるまで、ずっと。
手、繋いだままだった。
休み時間。
「なあちぐ」
「……なに」
もうこの距離にも若干慣れてきてる自分が怖い。
「次、腕組むで」
「は??」
「恋人やし」
「なんでも“恋人やし”で通すのやめて!?」
周り、めっちゃ見てる。
完全に“そういう目”で見てる。
「ほら」
ぐい。
「あ、ちょ——!」
そのまま腕、絡められる。
完全に密着。
「近い近い近い!!」
「静かにしぃや」
耳元で言うな。
心臓に悪い。
「……これ必要?」
「必要やろ」
「なんでそんな慣れてるの」
「そら恋人やからな」
絶対違う。
絶対ただ楽しんでる。
でも。
「……ちぐ」
「なに」
「嫌やったらやめるで」
一瞬だけ。
少しだけ、真面目な声。
「……っ」
その言い方、ずるい。
選ばせてくる感じ。
「……やめなくていい」
気づいたら、そう言ってた。
「ほな続行やな」
すぐ元の顔に戻る。
なんだよそれ。
「……ほんと、ずるい」
「褒め言葉やな」
にやって笑う。
——この距離も、この関係も。
まだ全部、“罰ゲーム”のはずなのに。
なんでこんなに、
意識するんだろ。
♡>>>>1500
早速展開が分からなくなってきた😭
コメント
6件
「恋人」って言葉で全通ししようとするprくんかわいっ 続き待ってるー!
デレじゃないtgちゃんも良