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あぁ、急に目の前ががクラクラして。それでも戦わないと。敵対している王国と本格的に全面戦争が始まってしまった。きっかけは些細なこと。お互いの国の女王が会う食事会。その時までは良かった。そこではお互い争うこともなくって、ただ上品な空気を漂わせながらお茶を飲んでいた。とうとう食事が出される時、いつも通り毒味係が前へ進み出た。どうせ毒なんて入ってないだろうと誰もが思った瞬間、事件は起こった。両方の国の毒味係が揃って倒れたのだ。その場でその食事会はお開きとなったがその後から戦は激しくなった。遂に敵の騎士団長を討った時、さらに怒りが増したのか全面戦争になってしまったのだ。
わたしは去年魔法特化部隊に入隊したばかりだ。バディのミズキとアキトと一緒に偶に戦いに行ったりはしていたものの戦闘経験はあまりない。ミズキとアキトは学校へ通っていた頃から仲が良くてずっと一緒に行動していた。今もまだまだひよっこなので3人で1チームとして今回も戦いへ行っているのだ。それぞれ得意な魔法や苦手はバラバラだ。だからこそより協力できる。今回もいつも通り支え合って生きて帰ることができるだろうと思っていた。
あ、ヤバイ。目の前で先輩がやられた。
後ろからわたしを呼ぶ声がする。え?横?そんな間抜けな声を出していたわたしを他所に魔法は構わず飛んでくる。
「ネネ!」「ネネちゃん!」
「ミズキ、?アキト?」
わたしのことなんて見捨てれば良かったくせに。2人とも炎に囲まれてしまったわたしのところに来て攻撃を跳ね返してくれた。あぁ、ほんと馬鹿。周りを見ていなかったわたしもだし、飛び込んで来たミズキもアキトも馬鹿。ふとした油断が過ぎると思う。
周りには火が迫っている。生憎ここには水がない。雨でも降ってくれればなぁ。わたしの得意な魔法が使えないじゃん。わたしたち以外の仲間はもう見えない。これはわたし達ももうダメだな。なんて3人とも同じことを思ってたりして。3人で背中合わせに座り込む。最後の雑談、かな。最期のことを思うと少しばかり贅沢なのではと思ってしまう。炎が迫ってきたところでわたし達はもう悟った。思い切り全員で息を吸う。あぁ、最後に見る景色がこんなので良かったな。また来世も逢えたらいいな。