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いつからか、退屈が私の心に棲みつくようになった。
大好きだった絵を描いたり、ゲームをしたり、何をしたってその退屈は埋まらない。
日を重ねるほどにその退屈は肥えていって、諦めという親友を連れてきた。
諦めは退屈以上に太っていて、急激に痩せることもあれば急激に太ることもある。
諦めが痩せている日は、心がボールのように弾んで、退屈で重たく肥やされた身体を差し置いてどこまででも行ってしまいそうだった。
しかし、退屈は飽き性だから、諦めに飽きたら色んな奴を連れてくる。
まるで私のような、パッとしない奴だった。
バッサリ縁を切ろうと思っても、退屈は忠犬のようにどこまででも着いてくるものだから一周回って愛着が湧いてきてしまう。そもそも嫌いなくせに愛着が湧くなんて、おかしな話ではあるかもしれない。
けれど、おかしな事に本当なのだからどうしようもない。
今の私に、退屈を追い出す術は無い。
いつの日か、身も心も満たされきった時に追い出せるだろうか。
そんな日が来るのであれば、早く来て欲しいと願ってしまう。
庶幾ったまま、今日も明日も退屈を抱えながら生きていく。