太宰「…又あの夢か、」
太宰「良い加減にして欲しいな」
太宰「夢何て見たくないのに、」
暫く天井を見つめていたら
廊下から音が聞こえて来た
如何やら私に用事がある様だ
コンコンッ
◯◯「入るよ」
声を聞いた途端誰なのかが一瞬で分かった
森「体調は如何だい?」
太宰「何で森さんが私の体調の事知ってるんですか?」
森「中也君が報告してくれたからだよ」
森「任務に向かう時から体調があまり優れていないようだった、と」
太宰「、そうですか」
森「後で中也君にお礼言っておきなさい」
森「随分と心配していた様だったからね」
太宰「…何の根拠も無いのに良く言いますね」
森「根拠ならあるよ」
森「報告が終わって部屋を出て行く前にね、中也君が私に一つお願いをしたのだよ」
森「太宰君を暫く休ませてあげて下さい、てね」
太宰「…あの蛞蝓が?」
森「蛞蝓って呼び方辞めなさい、笑」
森「心配してくれているのかいって言ったんだけど相変わらず素直じゃ無いからねぇ」
森「でもきっと内心心配はしているよ」
太宰「…..」
森「中也君からのお願いもあるし私からの心配もあるから明日休んで良いよ」
森「しっかり休んで次に備えなさい」
太宰「分かりました」
森「あぁ、最後に一つ」
森「目の隈が酷いけど大丈夫かい?」
太宰「はい、問題ありません」
森「其れなら良いのだけど何かあったら直ぐに言いなさい、良いね?」
太宰「はいはい、」
ガチャンッ
森さんが出て行ったら部屋は静まり返った
私は怠い体を無理矢理起こした
机の上に一つのメモがあった
《太宰へ
無理はすんな。
よく食べてよく寝ろ。
此れ以上迷惑かけんじゃねぇ。
こっちの調子も狂う、
俺がここまで運んだんだ。
感謝しやがれ
中也》
太宰「…ふ、」
私は薄く笑った
いや、笑ってしまった
小学生に言ってんの?と
突っ込みたくなった
確かに心配はしている様だ
何時もならこんな手紙残さない
太宰「はぁ、お礼言いに行くか」
重い足を動かして部屋を出た
でも、中也に会うって思ったら
少し足が軽く感じた
きっと気のせいだ
中也の執務室を開けると中也はだらしなく
床で大の字をして寝ていた
どうせソファで寝ていて落ちたのだろう
顔を覗くと警戒心の全く感じられない何時もなら想像も付かない可愛い寝顔をしていた
眠りは深い様だ
太宰「間抜けな顔笑」
太宰「君が寝てたら私が此処迄来た意味が無いじゃないか、」
太宰「こっちは未だ眠いのだよ、」
太宰「中也の所為だからね」
そう言って私は元々中也が寝ていた
ソファの上に横になって目を瞑った
太宰『中也が居ると落ち着く、?』
太宰『…そんな訳無いか』
目を瞑っている内に段々睡魔が襲って来て
私は其のまま眠りに付いてしまった
_夢
ーー「死ねッ!」
ドカッ
太宰「い”ッ」
ーー「何で生きてるんだよッ!」
ドカッ
ーー「早く死ねよ!」
ドカッ
太宰「う”ッカハッ」
ーー「五月蝿いッ!」
バシッ
太宰「御免なさいッ御免なさいッ」
ーー「黙れよ!」
ドンッ
ーー「何で生まれてきたんだよッ」
ーー「お前の所為で私の人生台無しだ!」
バキッ
太宰「ーーーッ‼︎」
ーー「死ねッ死ねッ」
ドカッ
ーー「消えろ、消えろ、消えろッ」
ドンッ
ーー「私の人生返せッ!!」
バシンッ
太宰「ッ」
ーー「泣いてんじゃないわよ!」
ーー「何でお前が泣くんだよ!」
ーー「泣きたいのは私何だよッ!」
ドカッ
ーー「私の視界から消えろッ!」
太宰「ッ、」
地面を這いずりながら女の視界から消える
音を出さないように、声を出さないように
ーー「苛々するッ」
バンッ
視界から消えると女はドアを強く閉め
部屋から出て行った
太宰『漸く一息付ける、』
太宰『痛いなぁ』
太宰『此の足折れてるかなぁ』
太宰『色んな所から血が出てる、』
太宰「苦しいな、ボソッ」
中也side
目が醒めると床に居た
あれから直ぐに眠ってしまった様だ
首や背中が痛んだ
起き上がるとソファには太宰が居た
中也「…何で此奴此処に居んだ?」
疑問に思いながらも太宰に毛布を掛けた
太宰「ぅ、」
中也「太宰?」
声がしたから起きたと思ったが寝言だった
どうやら魘されている様だ
太宰「く、しい」
中也「?」
太宰「くるし、い」
中也「…..」
太宰の目から涙が溢れた
中也『起こすか?』
俺が迷っていると太宰が目を開けた
太宰「、?」
中也「太宰?」
太宰「ちゅ、や?」
中也「何で疑問形何だよ、」
中也「俺が疑問だらけだわ」
中也「、で?何で此処に手前が居るんだ?」
太宰「あ、そっか」
太宰「お礼言おうと思って来たんだけど」
太宰「中也が寝てたから一緒に寝てたのだよ」
中也「お礼?」
太宰「執務室迄運んでくれたでしょ?」
中也「…手前頭でも打ったか?」
太宰「はぁ?」
中也「手前が俺にお礼を言いに来る何て」
太宰「いや、失礼過ぎない?」
中也「だって何時もお礼なんて俺に言わねぇじゃねぇか」
太宰「まぁ、そうだけど」
太宰「兎に角、運んでくれてありがとう」
中也「おう」
太宰「じゃ用済んだから行くね」
太宰が執務室を出ようとする手前で
俺は太宰に声を掛けた
中也「…太宰」
太宰「何?」
中也「…何で先程泣いてたんだ?」
太宰「…?」
中也「自覚ねぇのか?」
太宰「私が何時泣いたの?」
中也「目ぇ醒めたときだよ」
太宰「あぁ…別に大丈夫だよ」
太宰「気にしないで」
ずっと考えた
沢山考えた
これから如何太宰に接して行けば良いのか
如何言葉を掛けたら良いのか
太宰の気持ち
太宰の考え
色んな事を考えた
でも答えには辿り着けなくて
解決方法何てものは無かった
だから今は俺に出来る事をする事を選んだ
中也「なぁ太宰」
中也「何で何時も俺に何も言ってくれねぇんだよ」
太宰「…..」
中也「かっこつけたいのか言いづれぇのか迷惑だと思ってるのか知らねぇが」
中也「俺くらいには言えよ」
太宰「…..」
中也「俺は確かに馬鹿だから手前みたいに人の心を読む何て事は出来ねぇんだよ」
中也「だから俺はちゃんと言ってくれなきゃ分からねぇ」
中也「だから教えてくれよ」
中也「お前の気持ち」
太宰「…..」
俺の気持ちが
少しでも太宰に届けば良いと思った
太宰side
太宰「…悪い夢を見たんだ」
私が問いに答えると
中也は驚いた表情を浮かべた
太宰「内容は言いたくない」
太宰「悪い夢を見たから泣いてたんだ」
太宰「唯それだけ」
中也が恐る恐る口を開く
中也「…太宰が寝てる時、小声で【苦しい】って聞こえた」
中也「内容は聞かねぇ、でもこれだけは答えてくれ」
中也「其の悪夢は苦しいものなのか」
太宰「…うん、そうだよ」
太宰「ずっと苦しくて辛い」
中也「、そうか」
太宰「…もう行くね」
中也「おう、ありがとな」
中也「…何時でも頼れ」
太宰「…..」
私は中也の言葉を聞こえないふりをして
中也の執務室から出た
中也の勘は昔から変わらない
中也side
太宰が俺の執務室から出て行った
俺はそっと肩を下ろす
夢の内容とかは言ってくれなかったが
俺の気持ちが届いた気がして
少し嬉しかった
でも相変わらず太宰の気持ちは
一向に話して貰えない
中也「…彼奴が泣いてた」
改めて考えれば此の状況が可笑しいのだ
昔から絶対に表に素顔を出さない太宰が
今は俺の前で泣く様になったのだ
もしかしたら昔から
陰で泣いていたのかも知れないと今は思う
きっと太宰もストレスはあるのだろう
表向きではストレス何て無いと言わんばかりの行動をしているが
彼奴なりに考える事もあるのだろう
今回で明らかになったのは
首領が関係していると言う事だ
太宰は首領に無理矢理人を殺させられたと言っていた
其れは俺にも想像が付く
だって太宰が人を殺せる様になれば
組織に利益を齎してくれる
実に【合理的】と言えるだろう
然し一つ引っ掛かる部分がある
其れは【躾】についてだ
太宰は俺に躾の内容を黙った
俺には言えない内容、と考えた方が良いだろう
拷問的な事をされているのかと
今は考えている
太宰には聞きたい事が、聞かなきゃいけねぇ事が山程ある
どんなに聞いても答えて貰えないかも知れねぇ
俺じゃ力不足かも知れねぇ
でも力になりたいとは思ってる
だって俺は太宰の__
どうでしたか?
今回短くてすみません💦
修学旅行から帰ってきましたぁ!
とっても楽しかったッ!!
でもこれから漢検・英検・P検・高校に関わるテスト・定期テストがある、
マジで頭大丈夫?(?)
こんな忙しいとか聞いてないよ?
小説書きたいのに書けない、
泣きそ
頑張って書きます!
次回は❤️2000で投稿します!
では、またね!
コメント
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時には叫ぶのを我慢して膝を叩き、時には涙目になり、そして時にはニヤニヤを隠す為に口元を手で隠す。 この一話にどれほど感情を左右されたことかッッ!!! 今回も最高だったよ!修学旅行お疲れ様!良い思い出はできたかな? 中3になるとやる事多いから大変だよね、頑張って! でも無理はしない程度にね!