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「キーンコーンカーンコーン」
「おはよう。」「おはよう。」
友達からかけられる「おはよう」はいいものだ。
私ー須坂真里はその友達にあいさつをする。
同じみのチャイム。でも何か違和感を感じる。
いつもなら朝から元気の良い松本先生が来るはずだが、元気な「おはよう!」が、聞こえない。
「ガラガラガラガラ」
その代わりに、スーツ姿の見知らぬ男が入ってきた。
「こんにちは。私は政府のものです。」
その見知らぬ男は政府関連の人間でおり、私達にこう告げた。
「あなた達は被験者第一号に選ばれました。」
「被験者第一号って何?」
クラスがざわつく。
「あなた達にはある実験をしてもらいます。」
そう言って、男は持っていたアタッシェケースを開いた。
その中には、何と大量の札束が詰められてあった。
「見事実験に成功したものにはこの100億円を手にしてもらいます。」
「マジかよ!」「あれがあったら何でも買えんじゃん!」
さっき怯えていたクラスが、打って変わって喜んでいる。
死?何かの聞き間違いだったのだろうか。
クラス一同が騒然とする。
「そもそも実験って何ですか?」
そう質問をしたのは、クラスの人気者川居優斗だ。
勉強も良く、運動もできる完璧優等生だ。
こんな張り詰めた状況でも怖く思う感情を見せない。
「いい質問だ。君達が行う実験は死の実験だよ。君達に味方はいない。全員が敵だ。明日から三日間。君達が人を殺す数によってもらえる金額も多くなる。」
男はそう言って、教室のドアに手をかけた。
男は教室から出ていってしまった。
翌日、私の友達西野美香が血を出していた。
その目の前には、ナイフを持った男子三上宗一郎が震えていた。