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## 『特攻隊長は、爆モテ委員長に捕獲されました。』
##第6話:他人に戻った、その翌日
「あいつ、一回線引きしたら、徹底的に他人に戻るタイプだぞ」
昨晩のファミレスで岩本が放った不穏な予言は、翌朝、最悪な形で的中することになった。
「……おはよ」
3年の教室。いつものピンク髪を少し元気なさげに揺らしながら登校してきた佐久間に、真っ先に声をかけたのは渡辺翔太だった。
「おぅ、佐久間……って、なんだその顔。昨日目黒に説教でもされたか?」
「いや、説教ならまだマシっていうか……」
佐久間が力なく机に突っ伏すと、隣の席の宮舘涼太が、お馴染みのロイヤルな所作でマイボトルを机に置いた。
「佐久間、朝かららしくないね。何かあったのかい?」
「舘さん……翔太ぁ……」
佐久間が昨日の一部始終(と、いわふか夫婦に指摘されたこと)をブツブツと呟くように話すと、翔太は口を開けて呆れ返り、宮舘は「なるほど、それは興味深いね」と静かに微笑んだ。
「お前さ、あんなに『大嫌い』って喚いてたのに、いざ冷たくされたらそれ? ガキかよ」
「だって! 今まであんな態度されたことなかったんだもん!」
ワンワンと吠え始めた佐久間を見て、翔太はめんどくさそうに頭を掻きながら、教室の入り口の方を顎でしゃくった。
「ほら、噂をすれば。生徒会メンバーが来たぞ」
教室のドアが開くと、そこに入ってきたのは、3年の教室へ書類を届けにきた生徒会と2年のメンバーたちだった。
「3年の先輩方、失礼しまーす! これ、学年合同レクの資料です!」
元気よく入ってきたのは2年の向井康二。その隣には、資料を小脇に抱えた生徒会長の阿部亮平と、手元で楽しげにペンを回しているラウールが並んでいる。
「お、阿部、康二、ラウールじゃん。ありがとね」
深澤が書類を受け取る。その時、佐久間の目は、彼らの少し後ろから最後に入ってきた「本命」の姿を捉えた。
2年2組の学級委員長・目黒蓮。
今日もブレザーをピシッと着こなし、廊下の女子生徒たちの視線を独り占めにしている。
(目黒……!)
佐久間は弾かれたように立ち上がり、じっと目黒を見つめた。いつもなら「よぉ目黒!」と突っかかっていくところだが、昨日の今日で声が出ない。それでも、ほんの少しだけでいいから、いつものように小言を言ってほしくて、すがるように視線を送る。
だが──。
目黒は教室に入ってから出るまで、ただの一度も佐久間の方を振り返らなかった。
深澤に「学級委員の確認印、確かにいただきました」ときちんと一礼し、そのまま踵を返す。その切れ長の瞳は、まるで佐久間の存在そのものがそこに無いかのように、冷たく、徹底的にすれ違っていった。
「じゃあな、3年の先輩方〜!」
康二たちが手を振って出ていく中、目黒の背中はあっという間に廊下の向こうへと消えていく。
本当に、ただの「他人の後輩」に戻ってしまった。
「……っ」
ガタッと椅子が鳴る。
佐久間の胸の奥が、昨日よりも激しく、抉られるようにズキズキと痛んだ。
「おい、佐久間……?」
翔太が心配そうに顔を覗き込むが、佐久間は真っ赤になった目を手で覆うことしかできない。
「大嫌い」の裏側に隠れていた、自分の本当の気持ち。
それを自覚させられた瞬間、目黒蓮という男は、佐久間の手が届かないほど遠いところへ行ってしまっていた。
✂︎————キリトリ線———–✂︎
今日こーじの誕生日じゃん?
お母さんの誕生日なんですよ。
ズルい
というわけで出かけるんですよ
なので勉強終わりにします☆
ありがとう、お母さん
おめでとう、こーじ
もう1話かけたらいいな……と思ってます
コメント
1件
うわあ……これ、効くやつだ……。昨日ファミレスで「他人に戻るタイプ」って言われてて、まさか本当に次の日からあそこまで冷たくされるとは思わなかったよ。佐久間の「見てほしいのに見てもらえない」って気持ちが痛いほど伝わってきて、胸がギュッてなった。大嫌いの裏に隠してた本心に気づいた瞬間、もう目黒は遠くに行っちゃっててさ……切なすぎるでしょ。続きが気になって仕方ないです…!
花凜
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凛 🍏☃️❤️🌹♡
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