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み ん と
第2章「学園祭準備編」
王城に留まって二日が経った後、セレナはセレンディア学園に帰還し生徒会の業務を遂行していた。
「セレナのお祖母様の容態はどうだったかい?」
「はい、少々ぎっくり腰でした」
セレナが学園側に提示した一時的に離れる理由はシルヴィア家の祖父母達の病体が発生したものだが、ぎっくり腰というのはあまりにも醜い言い訳である。
「そうかい、なら安心だね。一刻も早く治ることを願っているよ。なにせ、シルヴィア家には助かっているからね。」
「そうですね」
シルヴィア家は〈魔力鑑定の家系〉とも言われており、人の魔力量・属性・将来性を見抜く家系でもある。体内の魔力を色として見る魔力透視、将来どれくらい強くなるか分かる才能査定などがありリディル王国で暮らす地位の高い貴族はシルヴィア家を頼って出世する者が多い。
「あ、あのセレナ様、かかか会計の報告を手伝って頂けませんか、?私一人じゃ、あの、」
「えぇ、かまいませんよ」
「最近、二人はやけに仲が深まったようだね」
フェリクスが言った言葉にセレナは的確な事を言う。
「副会長がいないときは私がモニカのお世話係ですからね、行くよモニカ」
「は、はひぃ!」
「それで、なんですか?」
「その、セレナ様が王城へ行っている間に二つの事態が発生、しました…」
モニカの人見知りが極限に発揮された事だろうか、などと考えたセレナとは予想斜め上の回答が出た。
「一つは、アシュリー様のペンダントが魔力暴走を起こしました。これはもう、解決済みです。」
「…それで、もう一つは?」
「選択授業の時に、魔力に関する授業の教授がマクレガン先生でした、」
マクレガンとは元七賢人〈水咬の魔術師〉ウィリアム・マクレガン、かつて魔術師養成機関の最高峰「ミネルヴァ」で教授をしていた先生だ。
「なぜ、〈水咬の魔術師〉様が?」
「く、詳しいことはまだ何も…」
「彼の授業はなるべく行かないことね」
「わ、分かりました」
セレナはそう言い残してその場を立ち去ろうと歩み始めたが、数歩で止まった。
「あ、忘れてた。グレン・ダドリを気遣ってあげてね」
「ど、どういうことですか?」
「聞いてないの?じゃあ、今度説明するね」
「わ、分かりましゅたっっ!!」
この発言がモニカを驚愕させるのはまだ先の話。
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