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目を覚ますとそこは見慣れた場所…かつて、僕が過ごしていた警察学校の寮の一室だった。夕べは早く家に帰宅することができて、シャワーを浴びるなりベッドにダイブしてそのまま眠ってしまった。…それにしては、随分と僕は眠りが浅いみたいだ。ここ数日の度重なる徹夜を超えてきてもなお、僕が爆睡することは出来ないのか…。
ギシリ、と家のベッドと比べると硬いベッドから身を起こす。何度も言うが僕は徹夜を数日重ねてる。それでも夢の中での目覚めはいいし体も痛くない、何より疲労感が全くない。
携帯をパカリと開けて時刻を確かめる。まずい、確か警察学校の朝礼は朝の6時からだったはず、!
降谷)「夢の中でも鬼教官にまた叱られるのはごめんだ、!」
僕は即制服に身を通し、自室を後にした。
諸伏)「おはよう、ゼロ。ゼロが寝坊なんて珍しいなぁ」
松田)「ヒロの旦那、ゼロ起こしてやんなかったのか?」
諸伏)「僕が起こされる側だからね…どちらかというと、笑」
萩原)「降谷ちゃんもちゃんと人間なんだなぁって安心したよ〜」
伊達)「ま、朝一発目から教官の怒号を浴びたのは可哀想だがな!笑」
諸伏)「…ゼロ、どうかした?さっきからずっと僕たちを見つめて…」
ヒロにそう言われてからハッとした。夢なのは分かってる…だけど。
降谷)(…みんな、生きている)
そう思わずにはいられなかった。早く先へ逝ってしまったアイツらと、今、同じ空間にいる。不思議な感覚に戸惑いを隠しきれなかった。
都合のいい夢。どうせ目を覚ませば彼らには会えないし現実に引き戻されてしまうんだ。
降谷)「…少しくらい、夢見たっていいよな」