テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
今日も今日とてヒーロー活動に奮闘する。KOZAKA-Cに出会っては応戦して、捕獲したり、人民救助に当たったり、そんな活動を続けている。いくら豪運な僕でも今日は運が悪かった。
KOZAKA-Cが現れて、僕のお得意の大剣を上手く使いこなし、倒せたとなぜか慢心してしまって、そいつが最後の力で出した攻撃を躱せなかった。
ビチャリ…と自分から零れていく液体。
「あ〜やっちゃったなぁ…w」
パパッと変身を解いて、パックリと切れてしまった腕を軽く治療する。思いのほか深かったので血はすぐに止まらず、ドクドクと流れ続ける。
「…まっ!バレなきゃいいか!」
そのまま、ルンルンでここから近い共同拠点へと帰っていく。都合よく、今は真夜中の2時。誰も起きてるはずがない。起きているものがいるなら不健康極まりない。こちらから説教を食らわせてやろうか、といらないことが頭でずっと巡り続ける。なぜかものすごく冷静だった。
パタリと扉を静かに締める。
嗚呼、誰も起きていないようだ。
と安堵したのも束の間、アドレナリンが切れたのか腕がジクジクと痛みだし、目の前がユラユラと軽く揺れる感覚。
「…ただ事じゃなくなっちゃった気がするんだけどぉ…どうしよ〜」
だなんて呑気に考える。痛みは止まることを知らずに、加速していくばかりだ。そうして耐えようにも呼吸は浅くなるばかりで。
「はー…ヒュッ…ケホ…ヒュ」
息の仕方も忘れかける始末。ボタボタと血と涙が止めどなく溢れる。汚したくないからと全て必死に止めようとして、悪化していく。
「情け…ケホ…なッ…ヒュッ…」
カタカタと指が震え始めた頃、ガチャりとドアが開いた。
「えっ…ちょ…!?ウェン…!?大丈夫?」
嗚呼、この声はライだ。
そう気づいては視界は暗転した。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!