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夜も更け、唯一ある北側の窓には、星屑1つ無く、そこにあるのは墨をかけたような真っ暗な空だった。
気が付けば俺は、夢の世界へと誘われていた。
俺は、夢で暗闇の世界にいた。
いや、違う。ここは、妹の、後継者の、独華と共に来た公園だ。
「兄さん、見てくれ!月がすっごく大きいよ!それに、星もたっくさん!」
草の上に寝転んだ独華が、空を見上げながら表情も声でさえも、喜びと幸せを体現している。
「私でも、届きそう」
グッ〜と、独華は空へと手を伸ばした。が、すぐに腕を下に下ろす。
「無理だった…」
ニヘラと笑って、独華は俺を見た。
空に浮かぶ光が視界の端へと流れた。
「流れ星だ」
空に指をさして、俺がそう言えば、独華は嬉々とした目で流れ星を探す。
何とも穏やかで、暖かいんだろう。
俺は幸福の眩さに目を細めた。
そんな時、チュンチュンと、夜ではあり得ない小鳥のさえずりが俺の耳に届く。
目を開くと、木の天井が見えた。
朝が来たのかと思い、重い瞼を開き、ベッドの上に座る。
壁掛け時計の時針と分針は、丁度真下、6の数字をを指していた。