ノックをしてからドアを開けて、そこにいるはずの北華に声をかける。
「北華?昨晩は来れなかったが、何も無かっ、た、か…?」
正直戸惑う事しかできなかった。
目の前には、キラキラした表情で中華を眺める北華が居た。
?????
なんと言えば良いのだろうか。これは、女子会とか言うやつで、俺が入って来てはダメなやつだったのか?
そんな事を思考していると、中華が気不味そうに、助けを求めるような眼差しで俺を見つめてきた。
そして、俺はやっと理解した。
北華が無礼を働いた…!
「師匠っ!」
次に北華は俺に目をやった。
北華が俺を見つめる眼差しと、中華を見つめる眼差し。同じもののような気がして、北華による被害者が一人、増えたような気がした。いや、増えた。
「ん?師匠?」
今度は中華と北華。二人声を揃えて俺の顔を覗き込む。
「な、なんだ…?」
ジリジリと近寄ってくる女子二人に俺は仰け反ってゆく。
俺は、逃げたい。と初めて思った。
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