こんにちはねこもみじです!!
お久のノベル回です…やっと想像していた話が纏まりました…
注意!
・青桃
・エセ関西弁
・御本人様とは関係ありません
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朝目覚めると愛しい人がいる幸せ。
胸元には少し傷んだ桃髪があって、少し擽ったくて。
俺だけが見ることが出来るこの時間が好き。
頬に触れると人肌を感じられてその温かさも愛おしい。
小さな寝息が聞こえて出来ることならまだ起こしたくないが起こすよう頼まれているから仕方なく眺めるのをやめにする。
「…おはよ、ないこ」
「……ん、もう朝ぁ、…?」
「朝やから起こしとんねん」
「そっかぁー」
もぞもぞと布団を巻き込んで動きながら周りに花が咲いているかのようにへにゃっと笑うないこに思わず笑みが零れる。
「……」
「いや、起きろよ」
「……むりかも」
そう言って俺の部屋着をきゅっと引っ張るないこ。
「…あのなぁ、夜抱くよ?」
「んー…いいよ?抱いて」
「……は、!?!?」
「もー朝からうるさぁい、まろ静かにー」
うるさくさせたのはお前やろ、と言いかけたのを飲み込んで寝ぼけた恋人に目をやる。
お揃いの部屋着、ないこの方が少しだけ服に余裕があって鎖骨が見えるくせに当の本人はへにゃっと笑っていて完全無防備。
俺が包み込むようにして寝ているから話す時は上目遣いになるのは当然のことで。
「…今日は抱いてやんねー」
絶対理性が保てんくなるから。
「えー?なんでよー」
思考を読みとったかのようにニヤニヤしながら起きかけていた体をまた布団にダイブをして、枕に顔をうずめながら艶やかな唇を開いた。
「…まろのえっち」
「………」
「はぁぁぁぁぁ…もうほんまに、」
「ズルすぎるわ」
どうしようもない気持ちを散らすようにないこにぎゅっと抱きついた。
…こりゃ当分起きられねぇな。
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「結局起きなきゃ行けないんだね」
布団のふんわりとした温かさとまろの体温の温かさで幸せ気分を味わってたのに…楽しい時間はあっという間というのはこういうことを言うのか、なんて思いながらコーヒーをコップに注ぐ。
「当たり前やろ。1日がすーぐ終わってまうで?」
「いーじゃん別に。今日はまろとのんびり過ごしまーす」
ぼんやりとぽたぽたと音を響かせながらポットから出るコーヒーの雫を見つめ欠伸をした後目線を変えまろを見つめる。
「ん、何?なんか付いとる?」
「いや?輝かしいオーラくらいかな」
「いらんオーラやな」
わはは、とわざと過ぎるくらいの笑い声をあげるまろ。
気づけば最後の一滴までカップに溜まっていた。
「そうかなぁ、ライブもあるし合ってもいいと思うんだけど」
「そういうないこにもあるよ?オーラ」
「へーどんなの?」
「人を惹きつけるふんわりしたオーラ」
「何それ意味わからん」
「俺もそのオーラに引き寄せられた1人かもなぁ」
心の底から思っているかのように優しく目を細める姿にまた惚れ直したのは言うまでもなかった。
「引き寄せられたって…俺掃除機かなんか??」
「さぁ?いいんじゃない?掃除機でも」
カップに注いだコーヒーを息を合わせた訳でもなく、同時に喉に潤すように流し込む。
ふー、と一息ついた後まろは口を開いた。
「ま、俺はお前がどれだけ人を惹きつけてもないこの1番になる自信しかないから嫉妬なんてしませんけどねー」
ぐいーっと腕を天に突き上げて顔だけをこっちに向ける。にまにま、という表現がぴったりのような意地悪い笑みを浮かべまた言葉を紡いだ。
「女性社員さんと話してるだけで嫉妬するどこかのしゃっちょさんと違ってな」
「ちょ、お前それ良くないって!!」
惚れ直した、だなんて前言撤回、こいつからかってるだけだ。
…というか、何故俺の心理をついてくるんだ??
会話で俺の事なんて見ているはずもないのに___
「なんで知ってんの?って感じかもしれんけど正直ないこの事しかまともに見てへんよ?」
「…へ?」
「社員さん見てるフリしてないこたん見てる」
流石ないこの恋人でしょ、なんて言って手を腰にくっつけ威張っているのにはもう笑うしかない。
「はは…お前、俺の事好きすぎ」
無論、そんな事を言っている俺自身もどうしようも無く目の前にいるこいつが好き。
お前の瞳に映っている人達の裏側には俺がいるだなんて想像しただけで何かが満たされていく。
心がぽかぽかして、温かくて。
「そうやろ?俺ないこの事好きやねん」
何当たり前のことを言わせるん、と更に出てくる言葉達に耐性なんてものがつくはずもなく。
「あー、ないこたん静かになっちゃった」
「また俺に惚れちゃった?」
「…」
返す言葉も無くただまろに抱きついた。
冷え性でひんやりとしたまろの体の温度が指先からじんわりと伝わってくるが、触れても感じるものは冷えなんかよりも優しさと愛しさの温かさで。
温かさを知ることですら幸せに感じてしまう俺はきっと重症だ。まろに溺れすぎている。
だけど、今も俺の頭をずっと撫でているまろも俺に溺れてくれているんだと思うとそれはそれで嬉しくて。
「…ね、もう少しこのままでいて」
この幸せな温度に溶けていたいから。
コメント
29件
神作過ぎてやばい、、ノベルで得られる要素がありすぎて尊死しちゃいますってぇぇ💞💞 やっぱ青桃はいいねჱ̒՞ ̳ᴗ ̫ ᴗ ̳՞꒱
大好きすぎだよ... もう神作で久々に癒されました... まじ大感謝
ほんとノベルが上手すぎや〜!👊🏻👊🏻💕 なんかほんと癒された🥹💗 ちょっぴりギャグ要素あるの最高すぎた 👍🏻👍🏻💕