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皆様、ほんっっっとうにお待たせしました。
一時期この作品好きな人いるのか不安になってアンケート取ったり、風邪引いたりテスト期間になったり…。
ま、まあ、またゆっくりですが投稿すると決まったので、よろしく〜(^_-)-☆
それでは、いってらっしゃ~い(^_^)/
ーーーーー
結局その後、蘇枋に風呂場へ連れて行かれた。
桜:(最近入ってなかったから嬉しいとは思う。…けど。)
蘇:桜君、痒い所ない?
桜:(なんでコイツと一緒に風呂入んねえといけねえんだよ!?)
_数分前_
蘇:いや、もう暗いしお風呂入っちゃおう!
ウキウキで言う蘇枋に、オレは衝撃を隠せなかった。
桜:え゛?
蘇:…もしかして初めて?
桜:いや、最近は体拭くだけで入ってなかったけど。てかここ風呂あるのかよ?
オレの疑問に、蘇枋は微かに笑って答えた。
蘇:一応オレここに住んでるんだよ?確かに本拠地だけど、オレにとっては大きい家みたいなものさ。
桜:そう、なのか。
黒い大理石の床に、木製の洗面台と籠。所々、瓶に割り箸みたいなのが入ったもの(?)置いてある。
桜:(あの割り箸、なんかいい匂いするな。「あろま、す…てぃっく」?ていうんだな。)
蘇:まさか、訓練場使うとは思わなかったよ。
桜:部屋にあるものは何でも使っていいっつたろ?訓練場の鍵が、棚の奥にあったから使っただけだ。
蘇:松永はどうしたの?
オレは少し考えてから、ボソッと答えた。
桜:…部屋から抜け出すなとは言われてないって説得した。
蘇:えぇ、松永何してるの…。まあ、別に使ってよかったんだけどね。
別に良かったのかよとツッコみ、蘇枋が笑う。
蘇:そうだ!そんな行動力の高い猫さんにご褒美あげちゃお。
「ご褒美」という言葉に、オレは警戒心が爆上がりした。
コイツは自分に得があることしか言わない。そもそも嫁になれとかいうヤツだ。
けれど、蘇枋の口から出てきた言葉は、オレの警戒心を一瞬で壊してきた。
蘇:オレと一緒にお風呂入ろう!
桜:…は?え、はぁぁぁぁぁぁ!?///////
_現在に至る_
桜:(隙をついて服脱がせるし、勝手にオレの髪洗いだすし。もう散々だ…////)
蘇枋はオレの髪を洗って満足したのか、ささっとシャワーを浴び、バスタブ入っていいからねと言い残して出て行ってしまった。
桜:(ったく、あの変態マフィアボスめ…////)
そんなことを考えながらバスタブに入ると、頬にピリッとした感覚が広がった。
桜:(そういえばアイツがオレの体洗ってた時、こんな感覚なかったな…?)
バスタブの中で、ボーっと天井を見つめた。
静まり返ったバスタブに、ぽちゃん…という水音が響く。
桜:(…そうか。)
目を伏せて、湯の中で赤く火照った指先を見つめる。
洗う手つきがぎこちなかった蘇枋の手。オレの傷に触れないように、場所を確かめるように。そっと、丁寧に。
図々しく距離を詰めてくるくせに、肌に直接触れるときだけ、やけに。優しかった。
桜:(っ…。ああ、もううぜえ…!/////)
パシャっと水しぶきを立てて、オレは一気に立ち上がった。
桜:もう出るっ…!///
湯気に包まれたまま脱衣所へ入ると、さっきとは違う、花のアロマスティックの匂いが漂っていた。
そして目に飛び込んできたのは、ラタンの籠に入った一枚の便箋と、丁寧に畳まれた和服だった。
便箋には丁寧で美しい字でこう記されていた。
〜〜〜〜〜
桜君へ
さっきはいきなり出てってごめんね。この籠を準備するためだったんだ。
さて、ここの中に入っている服は、実は君に似合うと思って急遽仕立ててもらった服なんだ。
桜君の意思に任せるけど、できれば着てくれると嬉しいな。
それと、オレは君の部屋で待ってるからね。
蘇枋隼飛
〜〜〜〜〜
桜:アイツ、この為に…。
和服に触れると、さらりとした肌触りと共に、金糸で織られた刺繍が目を引いた。
広げてみると、和服は足元から胸元にかけて黒白の繊細なグラデーションになっていた。
さらに籠の中には、黒地に白虎が描かれた羽織や帯、足袋やいぐさのスリッパまで。
桜:しょうがねえ、着てやるか。
何度も手順を間違え、バランスを崩して帯がずり落ちたり、袖が迷子になったりした。
けれど、どうにか整えて、深呼吸を一つ。
そばにあった鏡を覗くと、見慣れないオレがいた。
猫耳がふわりと立ち、ぴょこんと生えた白黒のアホ毛。
和服のグラデーションが、まるで意図したかのように溶け込んでいた。
桜:奇麗、だな。
物心ついた時から恨んでいた容姿に、奇麗と言えるようになる時が来るとは。
桜:(ここに来てから、そんなことばっかだな。)
オレはそっと扉を開け、自分の部屋へまっすぐに歩き出した。
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今回はここまで。
意外とすぐ完結しそうな感じがする…。ワンチャン三連休で完結するかも☆
あ、次の作品の案はもう考え始めてるんで、よろしくねえ!
♡、フォロー、コメント待ってます(^^)