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――朝。淡い光が白いカーテン越しに病室へ差し込んでいた。
ベッドに横たわる涼ちゃんが、少しずつ目を開ける。
枕元には、深刻な表情の若井と元貴が並んで座っていた。二人は涼ちゃんの顔を見て安堵しつつも、真剣な表情を崩さない。
若井が先に口を開いた。「ごめん…。俺、もっとちゃんと気づいてあげればよかったのに…」
元貴も同じように、「俺も、なんで連絡しなかったんだろうって、すごい後悔してる……本当にごめん」と謝る。
涼ちゃんは、一度ふと窓の外を見て、ぽつりとつぶやく。「……迷惑かけてごめんね〜……」
声は小さかったが、気持ちは真っ直ぐに伝わってきた。
三人の間を、やわらかな沈黙が包む。
やがて、看護師が病室に入り、退院手続きの書類を持ってくる。
「お身体の調子はいかがですか?何か不安なことがあれば、すぐご相談くださいね」とやさしく声をかける。
涼ちゃんは小さく頷き、「はい」と答える。
若井と元貴も一緒に、荷物をまとめていく。
ぽつぽつと会話しながら、三人でゆっくりと受付に向かった。
受付で退院手続きを済ませる涼ちゃん。その背には、確かに二人の友人の温かい目線があった。
――
新しい始まりの日。
まだ不安や迷いはあるけれど、少しずつでも前に進める気がした。