テラーノベル
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いじめの件については、大事になることはなかった。暴行があったものの、私が自殺するような事がなかったからだと思う。
それでも学校側はこの事実を揉み消すことはできない。PTAに報告して、教育委員会に知られて、保護者会が行われる。そうすると噂は自然と立つものだ。実際、1学年全員にこのいじめについて説明が行われたが、私といじめっ子は参加しなかった。そのおかげで私といじめっ子4人の関係を噂するようになってしまった。
「愛楽、気づいてあげられなくてごめんね」
「別に、私が言わなかったのが悪いし」
「言えなかったのは俺たちが不甲斐ないせいだ。もっと親としてちゃんとしなきゃだよなぁ…」
「被害者は全部悪くないわけじゃないって、奏舞たちから教えられた」
「奏舞くんたち?」
「私にも悪い所があって、結果お父さんたちを悲しませた。お父さんたちは直接関与してるわけじゃない。だから、悪くない」
「…すまんな、愛楽」
それでも謝ってくれる。それが親の愛というものなのだろうか。
「ちょっと話が難しくなってきて理解が追いつかないんだ。簡単な言葉で喋ってくれないか?」
「ごめんねぇ、愛楽。もう1回だけ。ほら」
「…もう説明しない」
なんなんだこの両親は。絶対に説明してやるものか。
アホな両親から私と海斗が生まれたことがすごく不思議だ。理解不能。もしかして祖父母の遺伝か。たまにそういう遺伝がすることがあると聞いたことがある。
そのときふと思った。私たちの祖父母は一体どこにいるんだろう、と。
「昼ごはんはどうしようかしら」
「外食しようか」
「いいわねぇ!なんなら自分たちで狩ってくるのはどう?」
「いいなぁ!」
全然良くない会話をしているのはさておき、2人の職業と、私を産んだ時の年齢から考えて聞くべきじゃないと判断した。
「駅の近くに新しいお店ができたらしいから、そこに行こうよ」
「「いいね!」」
それに、祖父母がどうであれ2人は私の親なのだ。それでいいじゃないか。
「姉さん、僕の鉛筆知らない?」
「知らないよ?」
「おかしいな…この前補充したばっかりだからリビングに置き忘れたと思ったのに」
「どうした?海斗」
「レヴィくん、鉛筆がなくなってて…」
「えっ、ちょっと待って…2人いつの間に仲良くなってるの?」
2人は顔を合わせて、なぜか笑った。
「姉さんのおかげかな」
「えっ、なにそれどういうこと」
「お昼ご飯なに?」
「ねえちょっと」
「新しいお店行こうかって話してたの」
「私の声聞こえてる?」
「いいですね。海斗、準備しよ」
「え、無視?」
わけもわからず姉は放置された。
輝瀬黒(ペア画中
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コメント
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ああ、第32話読み終わりました…!いじめの後日談として、両親の不器用な愛情と主人公の「私にも悪いところがある」という考え方の変化がじんわり響きました。特に「お父さんたちは直接関与してるわけじゃない」という冷静な距離感、そこから「それでも謝ってくれる」という親の愛の描き方にグッときました。 あと、両親が急に「狩ってくる」って言い出すシュールさと、最後の弟とレヴィくんの急接近に「姉さん放置!」と笑ってしまいました。兄妹の距離感が絶妙で、ほっこりするエピソードでした🌷