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彼女との最初の出会いは、絶対そこだった。
『ここじゃないでしょ!』なんて毎回毎回君は言うけど。
教室じゃないなら、どこで会ったんだろう。
きっと。彼女の嘘に違いないが
ーーーー
4月
自己紹介が終わったあと
俺の周りには何人か集まってきた。
a)「月城君だよね?」
朔)『うん、』
a)「1年間よろしくね!」
朔)「aさんだよね? よろしく。」
a)「覚えてくれてるの!?嬉しい!!」
b)「え、月城君めっちゃかっこいい!」
そんな会話をしているうちに
俺の次に自己紹介をしていた子が目に入る。
何人もの男子に囲まれて困っているようだ。
あ、目が合った
陽彩) (た す け て)
朔)『ちょ、たまりすぎだろ?
ほら、高橋さん?にも迷惑だし』
c)「ツッキー!確かになぁ」
d「おう、それじゃあ高橋ちゃん」
陽彩)「うん、またあとでね〜」
c)「ツッキー、高橋ちゃんと仲良いん?」
朔)「いや、初対面。だけど困ってそうだから助けた」
c)「ふー!ツッキーは、イケメンですなぁ」
ーー
陽彩)「月城くん!さっきはありがとね」
高橋さんは、少し遠慮がちにそう言った。
朔)「別に。困ってそうだったし」
陽彩)「……困ってた」
へへ、と小さく笑う。
さっきまで男子に囲まれていたせいか、
どこか疲れているようにも見えた。
陽彩)「ああいうの、慣れてなくて」
朔)「大変そうだったな」
陽彩)「うん……助かった」
一瞬だけ目が合う。
でも彼女はすぐに視線を逸らした。
陽彩)「……えっと」
朔)「?」
陽彩)「名前、覚えててくれたんだなって」
朔)「自己紹介聞いてたから」
陽彩)「そっか」
彼女はどこか嬉しそうに笑う。
陽彩)「これからよろしくね、月城くん」
朔)「よろしく、高橋さん」
ーー
それから数日後
まだこのクラスになって、数日というのに席替えになった。
c)「ツッキー、近くなろうな!」
朔)『おー、近くひけよ?』
k)「席替えはや!陽彩隣になろ〜!」
陽彩)「kちゃん、なりたいね!」
a)「。絶対あの人の隣がいい!」
運命の席替え
結果は…
c)「おー!ツッキー 主人公席じゃん」 (斜め右)
朔)『漫画とかのなw』
a)「月城くんよろしくね!」 (後ろ)
高橋)「、到着!」
c)「うぉー!神席じゃん。 目の前、美男美女〜」
朔)「うるさ……」
高橋)「ふふっ」
高橋さんは小さく笑いながら、
俺の隣の席に鞄を置いた。
窓際、後ろから二番目。
漫画とかでよくある“主人公席”。
その隣に高橋さん。
c)「いやマジで絵になるって〜」
a)「青春って感じ!」
朔)「大げさだろ」
適当に返しながら椅子に座る。
すると隣から、かさ、と音がした。
高橋)「あ……」
朔)「どうした?」
高橋)「消しゴム……どっかいった」
c)「うぉ、やば」
高橋)「さっきまであったのに……」
困った顔をする高橋さん。
その足元に、白い消しゴムが転がっていた。
朔)「これ?」
高橋)「あっ」
拾って渡すと、
彼女は少し目を丸くしたあと、
ふわっと笑った。
高橋)「ありがとう」
朔)「どういたしまして」
高橋)「……優しいね、月城くん」
朔)「、普通」
c)「ツッキー照れてるー!」
朔)「は?うるさい」
教室に笑い声が広がる。
その中で、高橋さんはどこか楽しそうに窓の外を見た。
春の風で、カーテンが揺れる。
高橋)「……隣なんだ」
朔)「ん?」
高橋)「いや、なんでもない」
そう言って彼女は、
少しだけ嬉しそうに笑った。
next ーー
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