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第88話「命の証明」
漆黒の空。
破壊された大地。
そこに立つのは、全てを超越した存在――サタン。
だが、彼の前にはなおも倒れぬ4つの影があった。
星の英雄たち――ゲズ、リオン、セレナ、ウカビル。
ゲズ「はぁ……はぁ……すげえな……マジで、バケモンだ」
リオン「それでも……! この拳はまだ、立ち上がれる!」
セレナ「私たちがここにいる理由……兄さんたちの命が、力が、心が、今でもこの中に生きてる!」
ウカビル「……だからもう、後戻りはできない。俺たちは、世界の未来そのものだ!」
◇ ◇ ◇
ゲズの魔弓が月光を受けて白く輝く。
ゲズ「アルテミスの加護、最大限に解放するぞ……!」
《月輪神弓・終ノ型(げつりんしんきゅう・ついのかた)》
天から無数の月光の矢が降り注ぎ、サタンの闇を突き破る!
サタン「……なるほど。神の力に、英雄の意志を重ねたか」
今度はリオンが続く。
リオン「ポセイドン! 俺にもっと、もっと深い怒りをくれ!」
海龍の姿が完全顕現し、彼の体を包む。
《蒼龍牙・怒涛穿(そうりゅうが・どとうせん)》
濁流の如き一撃がサタンの胸に食い込むも、深手には至らない。
サタン「小手先の力では、絶対は崩れぬ」
セレナが両手を合わせ、太陽の印を呼び出す。
セレナ「アポロン……今ここで、未来を照らして!」
《陽翔閃・燦華(ようしょうせん・さんか)》
太陽の閃光が爆発し、あらゆる闇を焼き払う。サタンの顔が、わずかに歪む。
ウカビル「アレス! 最後に一発……俺の全てを燃やさせてくれ!」
彼の拳が赤熱し、地ごとサタンを砕かんとする。
《戦神爆焔・魂喰(せんしんばくえん・たまくい)》
拳が闇の障壁を打ち抜き、サタンの右腕が吹き飛ぶ!
――だが。
サタン「……良い。実に良い。なるほど……“命”とは、これほど美しいものか」
英雄たち「……!」
サタンは吹き飛んだ腕を瞬時に再生し、ゆっくりと歩み寄る。
サタン「かつて、神も悪魔も、そして人も……皆、同じ“起源”を持っていた。
だが、余は見た。命の儚さと、無力を。だからこそ、全てを掌握する絶対を目指したのだ」
ゲズ「それで全員を殺していいってわけじゃねえだろ!」
サタン「違う。余は“答え”を求めている。命とは、何か。存在の意味とは何か。
英雄よ……貴様たちは、その答えを余に示せるか?」
英雄たち「……!」
次の瞬間、サタンは全力を解放する。
その闇は、空間さえ崩壊させる絶対的なもの。
しかし――英雄たちは怯まなかった。
ゲズ「俺たちの答えは――拳と刃で語る!」
リオン「命は……繋がってる。そう信じられる限り、俺たちは倒れない!」
セレナ「兄さんたちの意志が、今でも……この光の中にある!」
ウカビル「行くぞ……! 今ここで、“命”を証明してやる!」
四人が一斉に、サタンへと突撃する。
英雄たち vs 最強の王・サタン――
ついに、決着の幕が上がる。