< この作品は鬼滅の刃公式スピンオフ作品「キメツ学園!」の二次創作です。 >
⚠️オリキャラ注意⚠️
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まず先にオリキャラ2名の紹介をさせていただきます。
「宇波 美月」
(うなみ みつき)
2年柿組帰宅部。アオイと同じクラスだけど、あんまり話さない。
午前中はいつも体調が悪く、午前の授業の体育の時はだいたい保健室にいるので、体育の成績が悪い。それ以外の成績は至って普通だが、家庭科だけ入学時から現在に至るまで学年トップをキープしている。
掲示委員会副委員長。委員長がいつも学校を欠席しているので、美月が実質委員長的な存在になっている。
他の委員会や教員から掲示物の張替えの依頼を受けているので、結構忙しい。
朝ごはんは体調が悪いのでヨーグルトのみ。しかしお昼になると普通にお腹が空くので普通に食べている。昼休みになると、よく冨岡先生がお昼を食べる姿が見れる窓に行き、冨岡先生と話をしている。
割と炭治郎達とも仲が良く、後輩との友好関係が広い。
「 柊 咲楽 」
(ひいらぎ さくら)
2年柿組帰宅部。
美月とクラスメイトであり友人。
成績はほとんど普通だが、美術と家庭科が致命的。
一ヶ月に一回ぐらいの頻度で遅刻をしていて、理由はだいたい寝坊らしい。炭治郎や善逸のようにスパルタ生活指導・冨岡義勇から逃げることはせず、素直に謝って普通に反省文を書いている。
…たまに冨岡先生に見つからないように教室に行くこともあるが。
実は耳にピアスを開けていて、本人曰くただのファッションなので悪気はないが、普通に校則違反なので日々冨岡先生にバレないかハラハラしている。なので本当はあまり冨岡先生とは話したくないのだが、美月が冨岡先生のことが好き(恋愛的な意味ではなく話してて楽しいだけらしいが)なので、美月に付き添って昼休みに冨岡先生のところに行っている。
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長々とした説明を読んでくださりありがとうございます。では本編始まります。
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「カァァァ!授業開始5分前ェ!授業開始5分前ー!」
8時25分。鎹鴉が空高く飛び、生徒たちに現在の時刻を伝えている。
わたくし宇波美月は、いつも通りの時間に登校してきたのだが、1つ気になることがある。
友達の咲楽が、居ない。
咲楽とは私の友人で、月一で遅刻をしてくることもあるが、今月はもう先週に遅刻をしたばっかりだ。また遅刻するなどあるのだろうか。
スマホを確認してみても、連絡は特に来ていなかった。
教室に居ない友人を心配しつつ、美月は1時限目の授業の準備を始めた。
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8時25分。本来ならばほとんどの生徒が登校している頃だろう。
しかしわたくし柊咲楽は、本日大失態を犯してしまった。
1時間ほど寝坊し、朝ごはんを抜いて大急ぎで家を出たのはいいものの、電車を1本逃し、ようやく乗れたかと思ったら居眠りをして、キメツ学園最寄り駅を通り過ぎてしまったのだ。
そして今、私はキメツ学園最寄りから5駅も離れた小さな駅のホームのベンチで、先程自販機で買ったゆずゼリーを飲んでいる。
いつもの見慣れた駅とは違い、ここはかなりの田舎だ。電車が通る数も少なく、次にくる電車は30分後。遅刻確定演出である。
友人の美月に連絡してもいいのだろうが、そろそろ授業が始まるというこの時間に連絡をするのも迷惑だろう。しかし何も連絡もなしに遅刻をすれば普通に怒られるだろう。
…あの、スパルタ生活指導の、冨岡先生に。
キメツ学園には2人のスパルタ教師がいる。そのうち1人は数学の不死川実弥先生で、もうひとりが件の冨岡義勇先生なのだ。冨岡先生は常に竹刀を持って歩き、校内を見回っている。そして校則違反の生徒を見つけると、いつもの死んだ魚みたいな目から一変し、ギラギラと目を光らせながら追いかけてくるのだ。
そんな冨岡先生に追いかけられると思うと、考えただけでゾッとする。ゆずゼリーを飲み終え、ゴミ箱に捨てに行こうとすると…
1人、見覚えのある影があった。
一際目立つ金髪に薄黄色のベスト。完全に1年筍組・我妻善逸だ。
「善逸くん?」
「…え?なに…?誰ですか!?…ってああ、咲楽ちゃんかぁ」
「何してるの?こんなところで」
「咲楽ちゃんこそ何してるのさ。俺は電車の中で寝ちゃってね…アハハ……ハ……」
因みに善逸は一応先輩である私に向かって普通にタメ口だが、これは私がちゃんと許可しているため特に気にしなくてもいい。
それはそれとして善逸も遅刻仲間だ。仲間ができたことで少しほっとする。
「私も、電車の中で寝ちゃってね。次来る電車が30分後らしいから、そこで休憩してたの」
「そうなの!?良かったあぁ、仲間だあああ」
「でもさ、仮に学校に着いたとしても、問題があるじゃん?」
そういうと善逸は突然青ざめた顔になり、一瞬その場に固まった。察しが着いたのだろう。
「と…ととと冨岡先生ね…ホントなんなの!?あの人」
「そうそう。冨岡先生を何とかしないと…」
「考えるだけで嫌になってきた。今から欠席連絡入れて家帰りたい」
善逸はその場に崩れ落ち、なにかボソボソ喋っている。喜怒哀楽が激しいな、と思っていたが、すると、突然善逸が飛び上がってこう言った。
「そうだ!冨岡先生は正門にいる。だから東門から行って、できるだけ急いで教室に行けば冨岡先生にバレないで済むかもしれない!!」
「名案っ!それで行こう!!」
2人はさっきまでの憂鬱な気分が吹っ飛び、キャーキャーとはしゃいでいた。
……しかし2人はこの後待ち受ける運命を知らなかった。