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東京区新宿警察署4階に、特捜機動隊仮監査窓口は設けられていた。受付係の米野警部は、書類と2丁の拳銃、レディースミスを確認しながら、ボソボソと話し始めた。

こうして、仕事仲間と喋るのも久方ぶりで、馴染みの顔は東京ジェノサイドで失ったものの、彼等は何処かで生きていると信じていた。

米野のえびす顔の頬は、いつ見ても紅潮しているふうで、仲間内からはえびすのヨネ様と呼ばれ親しまれていたが、非番で難を逃れた米野にとって、そんな思い出は心を深くえぐる結果となった。


「こいつは扱い易いだろう? えーっと、弾丸共に記載通りの未使用だね。あ、ハンコある?サインでも構わないけどおふたりさん」


松下組の家宅捜査から戻った柿崎は、無表情のままサインをし、大野は笑顔を絶やさずに書類に判子を押した。

大野は米野に、


「だけど、拳銃なんてのは使いたくないですね。やっぱり対話で判らせないといけません。武器というモノは凶器でしかないわけですからね」


柿崎がすかさず、


「甘っちょろいなあお前は! いいか、人間なんてのはそんなに立派なもんじゃねぇんだよ!今日だって見ただろ。ヤー公相手にお話し合いだあ!?これから俺らが相手すんのはそれ以上の連中かも知れねえんだよ!」

「それ以上って、何ですか…?」

「それを調べんだよ!銃の扱いには慣れとけよ!でなきゃこっちが殺られちまうぞ」


柿崎は通路をスタスタと歩いて行った。


「何処行くんですか?」


大野の声に、振り返りもせずに柿崎は言った。


「ションベンと給湯室!一服するぞ一服!その後本部に戻るぞ」

「本部って…?」

「都庁に決まってんだろが!」


ボカンと口を開けたまま突っ立っている大野を見て、米野は愉快そうに言った。


「まだまだ帰れんみたいだね。お疲れさま」

「はあ、酷いもんです…」


大野の泣きそうな顔に、米野は堪えきれずに笑った。



東京が世界地図から消えたあの日の落日

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