テラーノベル
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AttentionとSettingは第1話をご覧ください。
start.
🍌side
体育祭当日。
朝から、学校はいつもより騒がしかった。
グラウンドには、テントが並び、
スピーカーからは音楽が流れている。
校門をくぐった瞬間、
もう空気が違った。
🐷「体育祭って感じだな…」
🍌「ね」
今日も、一緒に登校できた。
教室に入ると、すでにクラスメイトが集まっていた。
「お!おはよ」
「冥人くんおはよ〜!!」
「今日絶対勝とうぜ!」
みんな、いつもよりテンションが高い。
🍌「おはよ」
🐷「おはよ〜」
席に鞄を置きながら、
窓の外を見る。
グラウンドでは、すでに別のクラスが、
開会式の準備を始めていた。
🐷「みんなやる気入ってんねー」
menが席の近くに来た。
🍌「menだってなんか今日やる気じゃん」
🐷「当たり前だろ」
menがにっと笑う。
🐷「アンカーだぞ?俺」
🍌「そうでしたそうでした」
🐷「おんりーだって、借り物競走あるじゃん」
🍌「…そうなんだよねえ」
🐷「転ぶなよ?」
🍌「いや流石にw」
そんなやり取りをしていると、
クラスメイトが声をかけてきた。
「冥人ー!」
🐷「ん?」
「リレーメンバー集まって!」
🐷「もう?」
「開会式終わったらすぐ練習しようぜってさ」
🐷「まじか」
menが軽く肩をすくめる。
そして、こっちを見た。
🐷「先行くわ」
🍌「うん」
軽く手を振って、
menは教室を出て行った。
🍌「……」
なんだろう。
今日は少しだけ、緊張している。
体育祭だからか。
それとも——
🍌「借り物競走か…」
自分の種目を思い出す。
紙を引いて、
そこに書かれているものを見つけてゴールする競技。
クラス対抗リレーの前菜として行われる。
完全に運ゲー。
でも、
もし変なの引いたらどうしよう。
例えば——
(🐷「好きな人とか?」)
menのイタズラっぽい笑みを思い出す。
ッ……。
いやいや。
思わず首を振る。
そんなのあるわけない。
…多分。
窓の外を見る。
グラウンドでは、
menがリレーメンバーと集まっていた。
遠くからでもわかる。
あいつ、楽しそうだ。
🍌「……」
体育祭。
今日は長い1日になりそう。
先生「開会式始まるぞー!グラウンド出ろー」
…行くか。
「えー、ただいまより、体育祭を始めます。」
「うぉおお!!」
「勝つぞー!!」
各クラスから、鼓舞する声が上がる。
🐷「頑張ろうな」
🍌「うん」
アピカQ⭐️❄️🎨_qdm
772
開会式が終わり、
競技が次々と進んでいった。
————玉入れ
「一位は……1組だーっ!!」
「えー!?」
「やったやった!」
🐷「やったな」
🍌「men身長でかいからな」
🐷「結構入れやすかったw」
🍌「だろうなw」
「冥人ナイス〜」
「無駄にでけぇからな」
🐷「無駄じゃねぇよw」
一つ目の競技で、一位を取れた。
クラスの士気が高まる。
障害物競走。
騎馬戦。
応援パフォーマンス。
どのクラスも、
…強い。
————綱引き
「引けぇええー!!」
「うぉおおおお…っ」
精一杯引いた。
でも、
「そして…4位は1組でした。」
パチパチパチ
最下位に送られる温かい拍手が会場に満ちた。
「やっべぇ…」
🐷「最下位は…まずいな」
🍌「あと1種目しかない…」
「いやいける!」
「巻き返すぞ!」
「おー!」
互いに励まし合いながら、時間が進んでいく。
応援が、次第に盛り上がっていく。
すると、隣の男子が言った。
「音璃、次じゃね?」
🍌「え」
「借り物競走」
🍌「…あ」
ついに来た。
心臓が、少し速くなる。
「何?緊張してんの?」
🍌「まあちょっと」
「大丈夫だって」
🍌「……行ってくる」
「頑張れー!!」
クラスのみんなが、こちらを見て、
応援している。
🍌「ぇあ…、、うん!」
🍌「行ってきます!」
そう言って、スタート位置に向かって、
走り出す。
…いいなぁこの雰囲気。
?「さぁやってまいりました!」
「ヒュ〜ッ!」
「フ〜っ!」
?「借り物競走の時間だーっ!!」
「いえぇええーい!」
会場が、一気に盛り上がる。
?「えー、実況を務めますのは、
高校3年生徒会長、ドズルですっ!」
「よっ会長!」
「盛り上げろよー!」
🦍「さて、選手が入場します!
各クラス1人ずつ、計12人が同時に走ります!」
(1年1組〜4組、2年1組〜4組、3年1組〜4組)
合図とともに、スタートラインに並ぶ。
🐷「がんばれー!」
「音璃〜一位狙ってけー!!」
みんなが、声を上げて応援してくれている。
同じようにスタートラインに並ぶ人たちも、
少し緊張した顔をしていた。
生徒会が「面白そう」とか言って入れた、
お題が恐怖すぎるんだろう。
ドズル先輩っ!!!
やめてくれ!!
🐷side
🦍「それでは、始めましょう!」
ピストルの音。
パンっ!!
一斉に走り出す。
おんりー…、頑張れよ!
🦍「さぁ始まりました!
まずお題を手にしたのは…3年1組だっ!」
「さすが先輩」
🐷「あの先輩、足めっちゃ速いんだよな」
「インターハイとかぶっちぎりだったらしいじゃん?」
🦍「お題は……校長だぁあっ!」
「え、まじ?wwwww」
「おい冥人…ッフwwww」
🐷「ほらー!www」
🦍「校長先生、一生懸命に走ります!」
🦍「続いて…、おっとー?1年1組がお題を手にしたー!!」
「あ、音璃だ!」
「え、速くね?」
🐷「がんばれー!!」
🦍「お題は……、ん?」
「え?」
「なになに?」
会場がざわめく。
どうしたんだ?
🦍「1年1組、お題を見てフリーズしています!見せてくれーっ!!」
「音璃どうしたんだー?」
「大丈夫かー??」
会場が次第に心配し始める。
🐷「おんりー?」
「音璃くん、どうしたんだろ」
「微動だにしないね…」
🍌side
ピストルの音と同時に、足を踏み出す。
🦍「さぁ始まりました!
まずお題を手にしたのは…3年1組だっ!」
うっそ…。
速すぎるって!
一生懸命、お題の元へ駆けていく。
🦍「お題は……校長だぁあっ!」
……え?w
当たってんじゃんw
って笑ってる場合じゃなくて!
お題!
中心の方に置いてあったお題を手にした。
🦍「続いて…、おっとー?1年1組がお題を手にしたー!!」
「いいぞー!!」
クラスの方から、声援が聞こえてくる。
紙を開いた。
🍌「……え」
書かれていた言葉。
『好きな人』
🍌「…………は?」
思考が、止まる。
🦍「お題は……、ん?」
お題、先輩に見せなきゃいけないのに…っ!
……無理だって。
🦍「1年1組、お題を見てフリーズしています!見せてくれーっ!!」
————しっかりフラグ回収した…。
心臓がうるさい。
次第に会場も心配し始める。
「音璃どうしたー?」
そんな声も聞こえてくる。
どうする。
誰を連れて行けばいい。
いや、違う。
分かってる。
……そんなの、
決まってる。
でも。
🍌「……」
顔が熱い。
恐る恐る、視線を上げる。
観客席。
クラスの席。
一番端。
🐷「……?」
心配そうな顔つきのmenがいた。
一瞬だけ、
目が合う。
足が、
動いた。
観客席へ走る。
🦍「おっと、1年1組が走り始めた!
お題は……わかりません!!」
「お題何!?」
「誰探してんの!?」
心配に染まっていた会場が、
次第に熱気を取り戻し始める。
🍌「っはあ………はぁ」
クラスのテントに着いた。
「え!?」
「音璃…?」
「お題なんだったんだよ!」
みんなから、口々に質問が飛び出る。
小さく、
息を吐く。
心を決めた。
menの方へ歩み寄る。
🐷「おんりー?」
🍌「……来て」
🐷「え?」
🍌「いいから!」
🐷「は!?俺!?、」
手を掴む。
「ええええ!?」
「冥人くん連れてくの!?」
会場が一気に騒ぎ出す。
…………特に女子。
🐷「おい、ちょっお題は??」
🍌「いいから!」
🦍「おっと、あれは…クラスメイトか!?
お題はなんなんだーっ!?」
そのまま、手を引いて走った。
ゴールラインを越える。
ドズル先輩が、駆け寄ってきた。
🦍「お題を教えてください!」
そう言って、マイクを向けられる。
🍌「ぅえ、いや……、その……//」
「なんだなんだ!?」
「え……これってさ…、、」
「え、マジ!?!?」
「音璃引いたんじゃないか!?」
ドズル先輩が、俺が握りしめていた紙を取った。
🍌「あ、ちょ、ちょっと!!」
🦍「お題は………『好きな人』だああああああ!」
その瞬間———
「えええええええ!?」
「うそうそうそうそ!?」
「待って死ぬ」
「きゃああああああああ!」
会場が、歓喜の声で塗りつぶされる。
グラウンドが大騒ぎになった。
🍌「っ………//」
顔が、あげられない。
その時、
🐷「……おんりー」
横から声がした。
🍌「……な、なに」
menが近付く。
そして、
耳元で小さく言った。
🐷「へぇ…好きなんだ?」
🍌「っ!?//」
一気に顔が熱くなる。
🍌「ち、違っ…!」
🐷「ふーん?」
耳元で、小さく笑う声。
この男、
完全に、楽しんでいる。
周りがざわつく。
「え、なになに?」
「なんか話してる!」
「冥人、音璃に何言ってんの!?」
🍌「……っ」
神様、、、
…一瞬俺を消してくれ。
🐷「顔真っ赤w」
🍌「うるさい!」
🐷「図星?」
🍌「違う」
少し間が開く。
観客席は、まだ騒いでいる。
「何話してるのー!?」
「教えろー!!」
すると、
🐷「…ありがとな」
そう言って、にっと笑った。
🍌「な、何が…」
🐷「俺選んでくれて」
🍌「……競技だからっ!//」
🐷「ふーん?」
🍌「っ……」
🐷「嬉しいわ」
そう言って、
また、にっと笑った。
心臓が、またうるさくなる。
そうして、次々と各クラスがゴールし、
波乱の借り物競走は、幕を閉じた。
🐷side
え……ぇえ?
何?あれ。
頭が追いつかない。
「冥人ー!!」
「お前何してたんだよっ!」
「いや音璃が連れてったんだろ?」
リレーメンバーの男子が、一斉にこっちを向く。
🐷「いや、俺も知らねえって//!」
「知らねえってなんだよ!」
「『好きな人』だって?」
🐷「……」
少しだけ、視線を横に向ける。
そこには、
顔を真っ赤にしたまま俯くおんりーがいた。
クラスの女子に囲まれている。
「音璃くん、冥人くんのこと好きなの!?」
「幼馴染の恋愛とか可愛すぎる…っ!」
🍌「違うって…!!」
「えぇ〜?」
🍌「幼馴染…だからっ!!//」
必死に否定している。が、
耳が真っ赤だ。
さっきの光景を思い出す。
(🍌「……来て」)
手を掴まれて。
そのまま引っ張られて。
……ゴールした。
🐷「……はぁ//」
思わず息が漏れる。
「冥人ニヤけてんぞ!」
「うわキモ!」
🐷「ニヤけてねぇよ」
「いや絶対ニヤけてる」
「てかお前らどういう関係!?」
🐷「…ただの幼馴染だ」
「ええ…?」
そう。
……ただの幼馴染。
でも俺、
調子乗るよ?
いいのか…?
嬉しいのか、
虚しいのか、
よく分からない。
その時——
「リレー選手集合ー!!」
先生の声がグラウンドに響いた。
🐷「……あ」
そうだった。
最終種目。
これで一位なら、優勝。
俺は、アンカー。
「そうだったそうだった」
「冥人お前最後だろ!」
「頼むぞマジで!」
🐷「おう」
軽く返事をする。
でも、もう一度だけ。
おんりーの方を見る。
🍌「……」
まだ女子に囲まれている。
目が合った。
一瞬だけ。
すると、
🍌「……」
慌てて顔を逸らされた。
🐷「……」
思わず、笑ってしまう。
🐷「逃げんなよ」
小さく呟いた。
🐷「……いつか聞くから」
好きなのかどうか。
——ちゃんと。
そう思いながら、
グラウンドへ歩き出した。
5275文字。
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グハッッッッ(吐血&鼻血) 続きみたいんですけどどうやら私はここまでのようです… 無事、完結を…祈、る…。 本心(めちゃ照れてんの可愛すぎん???そしてイケmen すぎないか???どっちも結局照れてんの可愛すぎだろ! いつも投稿ありがとうございます続き楽しみに待ってます!)