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日本語おかしい
俺は昔から、人の話を聞く立場にいることが多い。
社長で、リーダーで、年上で。自然と「頼っていい人」の枠に収まる。
今日もそうだった。
「……すみません、急に呼び出して」
俺の部屋のソファに座る彼は、うちの会社のもう一つのグループのリーダー。
最年少で、才能があって、誰からも可愛がられる存在。
なのに今は、肩が小さく震えていた。
「大丈夫だよ。無理に話さなくていい」
そう言った瞬間だった。
「……っ、もう、無理で……」
堰を切ったように、彼の目から涙が溢れた。
声を殺そうとしているのが分かる分、余計に胸が締め付けられる。
メンバーに頼られて、スタッフさんに頼られて、ファンの期待を背負って。
最年少なのに、リーダーだからって全部一人で抱え込んでいたんだろう。
俺は何も言わず、隣に座って背中に手を回した。
それだけで、彼は俺の胸に顔を埋めて、子供みたいに泣いた。
「……俺の前では、弱くていい」
そう囁くと、彼は小さく頷いた。
しばらくして、泣き疲れた彼が、真っ赤な目で俺を見上げる。
「あの……」
「うん?」
「……変なこと、言ってもいいかな」
照れ屋らしく視線を逸らしながら、震える声で。
「……抱いて、ほしい」
一瞬、呼吸が止まった。
「……慰めじゃなくて?」
「……ちゃんと、欲しい。好きな人に」
初心で、不器用で、それでも真剣な目。
俺は彼の頬に触れて、ゆっくり確認する。
「嫌になったら、すぐ言う。約束だ」
「……うん」
唇が触れた瞬間、彼の肩から力が抜けた。
キスは深く、でも急がない。泣いた後の熱を、少しずつ溶かすように。
服を脱がせるたびに、「大丈夫?」と聞くと、彼は恥ずかしそうに頷く。
触れる指先にびくっと反応するのが、可愛くて、愛おしくて。
「……こんなに優しくされるの、慣れてなくて」
「慣れなくていい。俺がする」
前戯は時間をかけた。
キス、撫でる、抱きしめる。
“欲しい”より先に、“安心”を与えたかった。
彼が涙目で俺の名前を呼ぶ頃には、ちゃんと身体も心も開いていた。
行為の最中も、俺は彼を抱きしめ続けた。
リーダーじゃない彼。最年少でもない彼。
ただ、俺の腕の中にいる、可愛い男。
終わった後も、すぐには離さない。
シーツに包んで、背中を撫でて、額にキスを落とす。
「……僕、弱くてごめんなさい」
「弱いんじゃない。ちゃんと頼れた」
その言葉に、彼はまた泣いたけど、今度は安心した涙だった。
「……また、来てもいいかな」
「当たり前だろ。俺は、こえの味方だ」
社長で、リーダーで、攻めだけど。
彼の前では、守る人でいたい。
それだけで、十分だった。