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るな
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#俺達は血液だ
有 栖
501
紫雲/シウン フォロバ
313
293
出水目線『先輩』
保健室を出ようとした俺の背中に、弱々しい声が届いた。
思わず振り返ると、ベッドの上のナマエが、
まっすぐこっちを見ていた。
その目が——涙をためて、潤んでいた。
(——え)
『……実は私、』
何が来るのかもわからないのに、胸が強く鳴った。
ナマエが、ゆっくりと続ける。
『実は私……ずっと先輩のことが、好きで苦しくて——』
「は? え?」
頭の中で、警報みたいな音が鳴る。
なんかすごいこと言われた。いや待て。
『……なんて言うと思った?』
次の瞬間、ぽかんと口を開けた俺の前で、
ナマエはふふっと笑って、いつもの調子に戻っていた。
『びっくりした〜? いや、先輩、顔やばかったよ? 真っ赤!』
「……お前なぁ……!」
肩の力が一気に抜ける。
(なんだよ、マジで……)
だけどさっきの目。あの涙は、絶対嘘じゃなかった。
“本音を言いかけた”のは本当で、
その一歩手前でブレーキをかけて、ふざけたノリにすり替えた。
「……、焦ったじゃん」
『期待してたんだ!』
「……わかんねー。なんかもう、わかんねーよ、お前」
気づけばそんな言葉が口から漏れてた。
ナマエは少し驚いた顔をして、それからまた、笑う。
(先輩って、ほんとにずるいねー)
よく聞くその言葉の意味が、わかるようでわからない。
でも、その笑顔の奥にある何かが、少しだけ近づいてきた気がした。
(……いつかちゃんと、聞かせろよ)
今はまだ、言えないかもだけど。
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