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「先輩、今回の作戦はどうしましょう?」

「あ、それならioが考えてきたんね!」

「じゃあイタ王の案に一通り目を通してから意見を出し合うか」

「分かりました」「わかったんね」

ー数分後ー


「ふむ、、イタ王にしてはよく出来てるな」

「ioにしてはってどういうことなんね!?」

「ふふっ、、」

「「笑った、、、」」

「あっ、すみません…!つい、、」

「いや、いいんだ。日帝って笑うんだなって思っただけだからな」

「日帝は表情筋が硬いんね!ほらもっと笑って!」

「ちよっ、なっ」

「ほら!にこにこなんね〜!」

「ひゃおをふはふは!!」(顔を掴むな!!)

「うん、日帝は笑ってるのがいいな!」

「ふひゃりとも、、ひゃめへくひゃひゃい!!」

(2人とも、、やめてください!!)

「いつもの威厳はどうしたんだ?日帝w」

「無理に喋ったから顔が変なことになってるんねwww」

そう言いながらイタ王が私の顔からパッと手を離す。

「なっ、笑わないでくださいよ!」

「いやー、すまんすまんあまりにも傑作だったから」

「酷いです、先輩!」



過去の記憶に浸っていると途端に現実へ連れ戻される。目を開ければ視界に映るのは無機質な天井のみ。

ああ、こんなこともあったなそう思いながら、上体を起こす。あの後しばらく頬が赤くなっていて困った気がする。

楽しかったなぁ。でも、今こうやって思い出して見るとふたりがどんな顔をしていたかよく分かる。イタ王は少し羨ましそうな顔をしながら場の雰囲気のために自分の笑顔を引き出してきた。

もちろんよく注意しなければ分からない。

でも2人の気持ちを知っている今、この顔は、

苦しい。自分がイタ王を苦しめているはずなのに自分が苦しい。それはきっと自分のせいでもあるし先輩のせいでもあると思いたい。

この時先輩のこちらを見る目が後輩を見る目だったならどんなに良かっただろうか。

揺れる瞳に映るのは枢軸の仲間であるイタ王と

先輩の【想い人】である私の顔。

もう辞めよう。こんなこと思い出して今更何になる。空に特攻のことについて話さなければ。


また、1人大事な人が居なくなる。

なんで、なんで私がこんな思いを…

いや、当たり前だな。なんてったって私は戦争犯罪者。それに仲間のために自分を捨てられない出来ない、弱者、裏切り者なんだ。

せめて、あの二人の意志を汲み取らなければ。


そう思って重い腰を持ち上げて家族のいる居間へ向かう足は鉛よりも重かった。





閲覧ありがとうございました 。

一緒にいたかっただけなのに

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