TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

千秋の腕の中で美紅は心地よい疲れにうっとりとしていた。

千秋は美紅の乱れた長い髪を指に絡める。


「もし俺が美紅とエッチできなくなって、セックスレスになったら美紅は俺に催促する?」


突然のとんでもない質問に美紅はびっくりする。


「え?どうしたの突然。急にそんなこと聞かれても」


セックスレスではない美紅としては答えようがない。


「最近俺の周りにもそんな話を聞くからさ。もし俺たちがそんな風になったら、美紅はどう思うかと思ってさ」


唐突だよなと千秋も思ったが、美奈子が気になって美紅ならどう答えるか聞きたくなった。


「よくわからないけど、愛情があってならまた千秋さんがその気になるまで待つかな」


美紅はにっこり笑って千秋を見つめる。


「寂しいとか、シてって言わないの?」


「寂しいよ。でも言ってプレッシャーになったら嫌だもん。それに恥ずかしくて言えないよ。毎日一緒にいる人だから、エッチに関しては素直に言えないこともあるもん」


美奈子も恥ずかしいと言っていた。

やはり男が思うようには、女性は素直に言えないのかと、美奈子もそうなんだと千秋は思った。


「もし俺がEDになったら、病院に行ってってお願いする?」


まだこの話を続けるのかと、美紅は正直嫌な気分になる。

せっかくたっぷり気持ちのいいセックスをしたのに、千秋は何を気にしているのかと勘ぐりたくなる。


「逆に私がお願いしたら千秋さんはどう思う?素直に病院行ってくれる?」


もし自分が。と考えてみる。

きっと病院に行くのは勇気がいると思った。

男のプライドを傷つけられると思った。

治療のために薬を飲んで。

その前に、勃起しなくなった時点で男として終わったと思ってしまう。


「私はこうやって抱きしめあったり、キスしたり、ちょっとしたスキンシップがあるならエッチできなくても平気。だって、千秋さんを愛しているもの」


美紅がそう言ってくれるのは嬉しいはずなのに、美奈子のことを考えると美奈子の方が心配で気にかかる。



【私、誰かと浮気しちゃいそう】



美奈子のLINを思い出して、千秋は悔しくなる。

自分が美奈子の夫だったら、美奈子にそんな思いをさせることもないのにと。

優しいあなたは罪な人

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

30

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚