パァパァパァパァ(°▽°)(°▽°)
大本営=日帝で今回から行きます。
それでは本編へ〜〜〜
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破 十九話『救えその為に』
〜ブリテン島 帝都・ロンドン とある館〜
大英「朝お早くから御苦労。、、、これから点呼を行うのだがお前も見ていくか?日帝。」
館のある一角の廊下を歩いていると、日帝と目が合い、昨日の事をイギリスは思い出した。そして流れるまま提案をしてみた。日帝はキョトンとしている。
日帝「良いのか?割と点呼は軍隊の士気や強さを表していると過言ではないと思うのだが、、、。」
大英「、、、いやこれはただの人材教育だ。まだ相手は素人同然だし。それに育てる兵は若干数だからな。」
日帝「、、、とゆうと?」
こちらに目を向けて、問いかける。日帝がイギリスの思惑がきになったのか、首を突っ込んできた。今の言葉は大抵の兵士は流す所だが、日帝は一文一句の怪しい部分を指摘してくる。偽ってもコイツには恐らく通用しない。イギリスは顔を顰めながら、少しの間を置き応えた。
大英「、、、国家機密。」
その単語を聞いた瞬間、日帝の瞼がピクッっと動いた。
大英「お前も分かっているだろうが、これからの時代は総力戦となる。数多くの軍隊の中で、より優れた戦果を上げなければならない。」
日帝「それで、より優れた戦果を上げる為に特別な兵士を作ると。」
同じ同業者との会話はいつも先読みされるなと大英は苦笑した。やはりコイツもこちら側なんだと思う。すると、ふぅと息を吸う音が微かに聞こえた。
日帝「だがそれは、、、お前にとって“建前に過ぎないのだろう?”」
思わずイギリスは日帝の顔を見た。その顔はは前を向いているが目玉だけがこちらへ向いた。その目はそうなんだろう?と心の底を覗いている目だった。まさかそこまで読めるのかと、イギリスは目を開いて驚いた。もう何を言い回したって通用しないと分かったイギリスは開き直り話した。
大英「あぁそうだ。”俺にとっては“建前かもな。」
日帝「理由を聞いても?」
イギリスは多少の間を置き答えた。
大英「この兵士達は国、陣営、関係なく人々を救う軍隊だ。」
日帝「、、、救う?」
大英「表向きはこれからの大戦での特別な戦果を上げる兵科。裏向きは戦争で苦しむ人を救う為の兵科だ。」
守るではなく、救う。
その単語の違いに日帝は疑問に思った。イギリスは少し下を向き、重い足取りで歩を進めている。顔色はわからないが、それが“正しいのか”悩んでいるのだと日帝は察した。
救うとは、死の救済も含まれるのだろう。そしてそれを実行するのがここで育てた兵士___
言わねばならない、それが日帝の本性か、職業病なのかは、定かでは無いが、それは人を導く言葉でだった。日帝は歩を早め、イギリスの目の前に立った。
日帝「正しいのか何て分からない。だがな、自分を見失うな。英国。それでは本末転倒だぞ。」
イギリスはそれ聴きスッと前を向い立た。目の前に立っている日帝と目線が合う。窓から差し込む朝日が二人の片面を照らしている。褐色をした光が日帝の覚悟を決めろとゆう言葉にも思えた。コイツはとても良い指導者だ。イギリスはそう思えてしまった。
大英「、、、ありがとう。日帝、腹を括れる事ができた。」
日帝は微笑んで、頷いた。二人は日に照らされた廊下を歩いて行く。暖かい光の中で日帝はふと何か思いついたように口角を上げた。
日帝「なぁその人材教育。私も混ぜたて貰っても?」
こちらに向ける目は口ほどに物を言う。やる気の目だった。笑みを浮かべた日帝にイギリスは抵抗をしたが、純粋に気になってしまった。コイツの、、、東洋の教育はどこまで進んでいるのか。
大英「良いだろう。貴国の指導を是非、見てみたい。」
日帝「その答え、誠に感謝します。だが英国の教育方針とは違ってはならない為、主に戦場においての思考を教える形でいいか?」
戦場においての思考。それこそ教育方針の違いを生みそうだと思ったが、何かすごい物を学べるかもしれない。そう考えたイギリスは心の底から湧き出る興味心に勝つ事ができなかった。
イギリスは「そうしてくれ」と短くまとめ、日帝に託した。
その日を起点にイギリスは日帝に対しての目が変わった。同じ同業者として共有できる物を見つけられたからだ。
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フランス「、、、ん。」
早朝の光に目が覚めた。もう何日もロクな睡眠をとっていなかったフランスにとってもう少し寝てたい所だった。だが既に今から訓練があるのだと思うと頭が活性化するのは早かった。ベットから体を起こし、立ちあがろうとすると、勢いよくドアが蹴り開けられた。
その不意の音に驚いたが、フランスは直ぐに納得できた。
蹴り上げた足がそのまま膠着し、こちらを見ているイギリス、更に手はポケットの中へ突っ込まれている。フランスは睨み返した。イギリスはそれを無視して「今から校庭で点呼をするから来い。」と言い放った。日帝はドアの向こうで驚きつつも苦笑した。
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朝、5時半。
これから兵士になるであろう生徒が森林で囲まれた校庭へ並んだ。
周りを見渡しても、若干数しかおらず、人種も様々であった。それを見た日帝は直ぐに気がついた。人材元は英国の植民地から連れてきている。周りを見渡していると、白髪の少年がいた。朝、イギリスがドアを蹴り上げた部屋にいた奴だ。
フランス。
なぜ、彼が国家機密の訓練に?
日帝『なぁ何故、国の化身であるフランスがいるんだ?』
日帝が小声で問うた。イギリスは短く応えた。
大英『、、、アイツは敗北者だ。』
日帝(敗北者、、、。)
フランスはかつて、ナポレオン時代。大覚醒し、ヨーロッパ全土を一度は獲得した者だ。だがナポレオン時代が末期を迎えると、致命傷の大怪我をしたと聞いた事がある。その情報と共に、国は何かを犠牲にすることによって命を長引かせる事ができるとゆう事も。フランスはナポレオン時代前の記憶と引き換えに、一命を取り留めたのだ。
そんな事を思い出していると、日帝と誰かが目があった。前を向き、目線だけをこちらに落としている。小柄な少女。思えばここに集められているのは若者達だった。
日帝(少女ですら戦力へと投下するのか、、、。)
少女に気を取られていると、点呼が始まった。少女も目線をこちらから前へ移した。あの目は陰湿な獣の様な目だった。日帝も複雑な感情を持ちながら前を向いた。
イギリスがカツカツと音を立てて、壇上へと上がった。その逞しい立ち姿には自然と全員が目を向けた。イギリスはスッと息を吸い、胸を膨らまして大声で言った。
大英「これから点呼を取る。その前に覚悟がないものは辞退を申告せよ!」
全員が無言で応えた。それが当たり前の様に。
それから逆アルファベット順に点呼を行った。壇上にいるイギリスに届かない声は、大声で注意された。フランスはそれに少しばかり怯むも、自分の名を大声で叫んだ。 覚悟を示す様に。 そして気になっていた少女へと回ってきた。日帝は自然とそこへ目を向ける。少女は空を吸い名を放った。
アイルランド「アイルランド・ダブリン‼︎」
そう叫んだ。彼女は決してブリテンの名を使わなかった。 アイルランドはイギリスと古くからつるんでいる少女。しかしアイルランドは陰湿な目でイギリスを見上げた。イギリスもまた、アイルランドと目を細め、合わせた。
そして全員が点呼が終わると、訓練課程の説明が行われた。日は登り夏の炎天下に晒された校庭で生徒達は聞き逃さぬよう耳を傾けた。だが思わね説明をされた。
大英「人を救え、敵を撃て。その為にお前達はここで訓練をする。」
それを聞いてその場がざわついた。フランスも口を開けて驚いた。あまりにも露骨すぎる考えだった。そんな事も気にせず、イギリスは続けて言った。
イギリス「だが殺生を好む奴はここから往ね。」
生徒達の頭は一気に掻き乱され混乱した。フランスは顔を歪ませた。死体をゴミの様に扱い、人の故郷を燃やすのは、殺生を好む奴と同格なのではないかと思った。
それから訓練期間は一年弱。それまでに一流の暗殺者に成れと言われた。そう言えばこの訓練がどんな兵科を育てるのか聞かされていなかった。暗殺者と聞くと陰湿なイメージを持つ。だがさっきの言葉を聞くと、人を救う暗殺者に成れと言っている様だった。
人を救う。あの時、守れなかった街の人たちをフランスは思い出した。
一通り話し終わると、イギリスは壇上から降りた。そして入れ替わりに登ってきたのは、平坦な顔つきでいかにもアジア人らしい者が上がった。それを見てフランスは声が漏れそうなのをを我慢した。小柄なソイツは獣の様な耳を頭につけ、足の付け根からは尻尾が生え、左右に揺れている。現実じゃあり得ない事だと困惑しつつ、話を聞いた。
日帝「大日本帝国、海軍の『日ノ丸 昭和』だ。この度は一時、暗殺者教育訓練の教官を務めさせて頂く。以後、お見知り置きを。」
ソイツは、まるで独語の様に言い口角を上げた。
ふと、フランスと日帝の目があった。上から見下ろされる目線は、心の中を覗かれている様でフランスは恐れて固まった。
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破 十九話『救えその為に』
ちょっと長いな。そして投稿ぺースが遅くなると思います。でも大体、一週間に一投稿をなるベク目指しますのでよろしくお願いします。
それではまた戦場で。
コメント
4件
日帝のあの職業ゆえの洞察力ちょっと憧れる!
久々に見たから雰囲気最高だわ 日英コンビは好きなんだけど文の中には真剣なお話してるけど途中から僕の頭がBLになっちまたね サケル氷さんの作品がとても大好きです。楽しみにしています。