「時間よ、戻れ」
混沌とした空間の中で魔石を握るアンジェリカは、まるで教会で祈りをささげるようにつぶやいた。
「エマちゃんがナイフで殺される十分前に――――」
魔石がアンジェリカの祈りに応える。
アンジェリカを中心に舞台の上が光り輝き始めた。
キラキラとした独特の光が辺りを包んでいく。
舞台も客席もおおい、すべてが白い光に変わる中、客席の隅で一人取り残される者がいた。
(これは――――?)
――未来でアンジェリカに魔石を託した男。
魔石を作った張本人、エトガルだった。
アンジェリカの手の中で魔石が砕ける。
ガラスが割れるような小さな音は、人々の声にかき消されていった。
(妙な魔力が放出されたから急ぎ魔法防御*********
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