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警察官が駆けつけると、現場は騒然となった。割れた窓ガラス、吹き飛んだ玄関ドア。現場は明らかに異様な状況だった。
警官A「被害者は女性一名、怪我はない模様! 応援を要請しろ!」
警官B「おい、玄関ドアがどうやったらこんな吹き飛び方するんだ!? 爆発物か!?」
夢は警官たちに保護され、下のエントランスへ誘導された。そこには、心配そうに待ち構えていた雄大の姿があった。
夢「雄大っ!」
雄大「夢! 無事か!? 怖かっただろ、ごめんな……」
二人は抱き合い、お互いの無事を確かめ合った。
警官C「君たち、少し話を聞かせてくれるか?」
別室に呼ばれ、二人は詳しい事情聴取に応じた。夢は窓の外に無数の顔が張り付いていたこと、玄関の外に偽物の雄大がいたこと、そして「間の住人」という存在と「境界線」の話をした。
しかし、警官たちの反応は鈍かった。
警官C「つまり、何者かが侵入しようとしたが、物音に気づいた君が叫んだため、逃げ出した……という認識で間違いないかね?」
夢「違います! 窓の外にもいっぱいいて、顔が笑ってて……」
警官D「夢さん、疲れているんだ。興奮しているせいか、少し話が飛躍しすぎているよ」
警官たちには、夢の話は常識的に考えられない「心霊現象」にしか聞こえなかったのだ。物的な証拠はあった。割れた窓と飛び出したドア。だが、犯人の姿はなく、指紋なども一切検出されなかった。
雄大「警官さん! 私の隣人に詳しい人がいるんです! その人を呼んで話を聞いてみてください!」
雄大が必死に訴えるが、聞き入れてもらえない。
警官D「君たち、今日はもう遅い。念のため、別の場所に避難するように。明日、改めて署に来て詳しく話を聞かせてもらえるかな?」
結局、事件は「不審者による未遂の侵入事件」として処理されそうになった。
マンションの外に出た二人。
夢「雄大、私たち、どうすればいいの? 警察は信じてくれない」
雄大「分かってる。だから、警察には頼らない。俺の隣人の所に行こう。あの人しか、俺たちを助けられない」
雄大の顔は、夕暮れの時とは違い、真剣そのものだった。夢は頷き、二人は雄大の住むマンションへ向かった。