テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
第9話 苦しみ
いきなり、どこからか知らない男の声が聞こえた。
そこにはー安東がいた。
安東がにやりと笑った。
「へえ、この程度で”終わった”なんて思っちゃった?」
彼女ー…。彼にみんなの視線がいく。
「あはっ。あはははははははっ!!」
彼は不気味な笑い声を上げ、身体が崩れ、悪魔の姿へと変貌する。
「やっぱり人間ごっこは退屈だったな」
目の前には悪魔と化した人語を話す不気味な悪魔が立っていた。
「…….あなた…..まさか、最初から……!」
西円寺が驚いていた。動揺している。珍しい。
「全員、再配置しろ!!」
林は咄嗟に指示を出したーが間に合わなかった。
安東は両手から黒炎を放ち、後衛の蒼唯を襲った。
蒼唯は火傷を負い、倒れる。
「い゛、痛い……っ!」
「面白い!面白いのう!」
「いい加減にして!!」
佳代が叫んだ。佳代の「影」の力も解かれていた。
「いいねえ、いい。あゝいい!!」
安東がそう言った瞬間、安東は佳代の顔の近くに来てこういった。
「うん。僕は君みたいな奴は嫌いじゃない。
大人しく僕についてこいよ。そうしたらハッピーエンドになるからさ。ね?」
安東は笑いかけて来る。佳代の目を離さなかった。
「絶対に行かない。仲間は見捨てない。」
佳代が言い放った瞬間、安東は…。
「あっそう。じゃあおかまいなく…!」
安東は低く、冷酷な感じになって佳代の首を締めて傷を加えた。そして。
「君の本能、起きなよ。」
佳代の血液に安東の吐いた言葉が触れて全身に呪いかのように回った。
「あ、ああああああああああ!!!!」
佳代は姿がどんどん変わっていった。まるで…悪魔のように。
目の色は赤く、肌も黒っぽい。
しかし、体が耐えきれず血を吐いたり叫び声をあげている。
「あはは。これが君の本当の姿だよ。
きみの父親の血が通っているからねえ。
きみの父親の血の部分が暴れているんだ。しんどいだろ?
あとちょっとだ。がんばれ。」
光希はとうとう、見れなくなってしまうほど怒りがマックスに達していた。