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第16話、読んでいただきありがとうございました!
本日はぷりっつ目線でお送りします!
真夜中の秒針が鳴り響く部屋で、俺はゲーム実況の編集作業をしていた。
外はあいにくの雨。
天気予報では、今夜中に雨の勢いのピークを迎えるらしい。
サムネを作って、メンバーの視点を繋げていく。
地道だけど、俺らにとって大切な作業。
あっきぃの視点の編集に差し掛かった時になって、今日あっとから連絡を受けた彼の表情を思い出した。
💛「ぷーのすけ、、、、」
俺がけちゃを追いかけた後、まぜ太が出ていってその後をあっとが追いかけて行ったとあっきぃから聞いた。
あの時、けちゃおはまぜ太のことを思って部屋から出て行った。
🩷(「僕がいない方がまぜちも喋りやすいんじゃないかなって」)
でも、本当なら、まぜ太は自分の中の壁を壊して、けちゃに話そうとしてたんやろな。
目の前では、あっきぃの操作するキャラクターが画面を楽しそうに走り回る。
けちゃも、まぜ太も、ちぐも、あっとも。
お前ら、こんなところで楽しそうにやってたんやな。
普段編集してると、メンバーのリアルの時の様子や仕草、表情と重ねては、アイツはこんなことしてそうやなぁ、とかこんな表情してるやろなぁ、とか思い起こされて、気づけば一人で微笑んでいた。
あぁ、アンプってええなぁ。
そんなことをしみじみ思っていたのは俺だけの秘密。
でも、今の俺らはチグハグしている。
作業を終えないと、動画投稿の日に間に合わへん。
わかっているけれども、俺の目の前で動くキャラクターが俺らに見えへん。
こんな動画、誰が見ておもろいん?
個性大暴走の俺ららしくない、無理している感じが透けて見えるやないか。
視点を繋げたいのに、手が進まない。
俺はPCの前で涙を流していた。
マウスを持つ手が震え、カーソルがツールのマークに合わない。
堪えきれなくなって、マウスから手を離して嗚咽を漏らした。
手の甲で口を押さえても、頬は濡れるばかり。
そして、無性に腹が立った。
けちゃに、一緒にまぜ太が心開くのを待とうって話ししたのに、アイツは何してんねん。
そうして、思い出した。
せやな、まぜ太、お前は今戻って来れへんところにおるんやったな。
俺らは「活動者」。
全てを曝け出すわけではない。
ましてや、本気で思う相手こそ表立って見せないのがプロ意識ってもんや。
思いの強い相手と一緒に穏やかに過ごしたいのなら尚更に。
それをまぜ太は理解している。
だけど、アイツがけちゃと関わらなくなったことで、アンプらしさの欠片が一つ色を失っている。
いつもの会議だったら、
💜(「すみませ〜ん、けちゃおさんのお腹がなってて会議に集中できないんですけど〜ww」)
🩷(「まぜちっ、、お前ばかww 恥ずかしいからやめろってww」)
みたいに、絶対にお互いのことのどこかしらで触れては、二人が作り出す穏やかな笑い声が生まれる瞬間があった。
今じゃ、そんな言葉も笑い声も聞こえてこない、むしろ乾きかけている。
一つの欠片の色を失うだけで、アンプの全ての欠片が色を失いつつある。
そう、それだけまぜ太にとって、けちゃの存在は大きい。
だけど、そのことをアイツ自身が許せないんやろなぁ。
💚「世知辛ぇなぁ。。。」
ため息まじりの独り言が、虚しく響く。
いろんな思考がとっ散らかり、とうとう、俺は嫌になって編集ソフトを閉じた。
こんなにぐちゃぐちゃしたままじゃ、動画作ったところで何にもならへんやん。
あれから、あっきぃは眠れたんやろか。
帰り際の、肩を落とした彼の姿が眼の前にちらつく。
元気の擬人化すらも、今回の雨には相当応えている。
そして俺も、一緒に同じ雨に降られている。
部屋の外から聞こえてくる、打ち付けるような雨音の向こうに、俺は目には見えない星を探していた。
あとがき
ここのところ、会話文少なめですみません💦
量も多いので、読みづらいかもしれません泣
関西人ではないので、関西弁書くのが本当に難しくって、変だったら教えて欲しいです汗
ちなみにぷりちゃん目線書く時は、脳内で「名探偵コナン」の服部平次と遠山和葉を召喚してます📣🩷💜❤️💛💚💙🌈
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