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風宮 むぅまろ(̨̡ ¨̯
#ワンナイトラブ
扉が閉まりきる前に、理性の糸は切れそうだった。
壁際に追い詰められたのは、僕の方だった。 荒くなる呼吸を整えようとしても、目の前の彼女の存在がそれを許さない。
少し背伸びした彼女の指先が、僕の頬をなぞる。うなじから漂う甘い香りが、濃くなった気がした。 唇が重なる。一度、二度、そして何度も。 柔らかく情熱的な彼女の唇が、僕の下唇を軽く噛み、舌を滑り込ませてきた。
「ん……っ」
濡れた音が静かな部屋に響き、思考が溶けていく。 華奢な体が僕の胸板に押し付けられ、手は自然と彼女の細い腰を抱き寄せていた。
唇を離した白石さんは、潤んだ上目遣いで僕を捕らえた。 彼女は自分のブラウスの第一ボタンに指をかけたまま、僕の右手をその胸元へと引き寄せた。
「……手伝って?」
掠れた声だった。震える指先でボタンを外すごとに、滑らかな白い肌が覗く。二つ、三つ……彼女は小さな吐息を漏らす。
ブラウスが床に落ちると、白いレースのブラジャーに包まれた双丘が露わになった。
(やばい、動悸がやばい。……システムはフリーズ寸前だ!)
頭がくらくらする。今日一日の戦いで鍛えられたはずの僕の精神(サーバー)は、目の前の女神の一撃で、あっけなく陥落しそうだった。
「……次は、スカートね♡」
いたずらっぽく耳元で囁かれ、理性の境界線が削り取られていく。彼女のスカートのファスナーに指をかけた。滑り落ちる生地と共に、しなやかな腰のくびれと、柔らかな肢体が露わになる。
カーテンの隙間から差し込む薄明かりが、ベッドのシーツの上に、傍らに立つ彼女の影を長く落としていた。淡く発光するように浮かび上がる彼女の肌は、神々しいまでに白い。圧倒的な光景を前にして、僕はただ、息を呑むことしかできなかった。
(……本当に、いいのか。僕なんかが、この人に触れて)
「今一瞬、他のこと考えてましたよね?」
「え、あ、いや……」
「おしおき、です♡」
ふいに体重をかけられ、僕はベッドへと押し倒された。抗うことなんて簡単なはずなのに、今の僕は、彼女の柔らかな重みに身を任せることしかできない。
白石さんは僕の太ももに跨るようにして座ると、熱を帯びた瞳で僕を見つめ、シャツのボタンに手をかけた。
――だが、そこで彼女の動きがピタリと止まった。
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