『四角関係なんて好きじゃない』〜この気持ちに嘘はつけない〜
第2頁 唐突な告白
ギィィ…。
『お待たせ…。』
『あ。来てくれたんですね。』
『う、うん。』
『まさかベリアンさんも同じ考えだったんですね……。』
『ふふっ。お二人もだなんて仲良しですね。』
『あの、それで3人揃って私に話って…?』
『……。』
3人はまっすぐ私を見つめた。
『私…。』『『俺…。』』
『『ずっと、花澄さんのことが好きでした。』』
『花澄さんが好きだったんだ。』
『っ…!』
『だから私と…。』『『俺と…。』』
『『付き合ってください!』』『付き合ってくれ!』
『あ、え、と、突然どうしたの!?』
『突然などではありません。ずっと前から…私は花澄さんが好きだったんです。』
『俺もですよ。ただの先輩としてはもう見れないんです。』
『あぁ。俺の中では大切な人だ。誰にも渡したくない。』
『っ……。』
(話って、告白のことだったの…!?
だから2人はそれが分かっててからかってきたんだ……。)
『えっと…きゅ、急に返事はできないからえっと…。』
『クスっ。もちろんそうだと思ってもう考えております。』
『え?』
『今から1週間。我々と交互に放課後にデートしていただきます。』
『デート?』
『あぁ。それで1週間後にまた改めて答えを聞かせて欲しい。』
『そんないきなり…』
『大丈夫です。私達はどんな答えを選んでも尊重しますから。』
『っ…。』
(本気の瞳だなぁ…。もう何を言っても聞かなさそうだ。)
『分かった。いいよ。』
『では、来週の月曜日から日曜日まで我々と交互にデートしてもらいます。順番はまた連絡しますね。』
『う、うん。』
『花澄さんとのデート楽しみです。』
『俺もです!』
『じゃあまた明日な。』
バタンっ。
『デート……。しかも今まで友達だと思ってた人と…。えええええ!?』
第三寮 私の部屋
『なるほどっすね〜。来週の月曜日から日曜日まであの3人と1人ずつデートすることになったんすね。』
『うん…。アモンとボスキの言う通りだったよ…。』
『それにしてもロノとバスティンがねぇ…。
今までそんな素振りなかったけどなぁ。』
1年B組所属。フルーレ。手芸部。第三寮。
『ロノは顔に出やすいっすから。バスティンは真逆っすけどね。』
『確かに…。』
『悩んでますねぇ…まぁ無理もありませんが。』
3年A組所属。ルカス。科学部。部長。第三寮。
『だって、今まで友達だと思ってた人に告白されたんだよ!?これからどう接したらいいか…。』
私はクッションを抱えてベットに横になる。
『こんなに悩んでる花澄さん初めて見ました。』
『それにベリアンとロノは寮も同じだしさ〜。あーもうどうしたらいいのー!』
一方その頃――。
次回
第3頁 真っ直ぐ攻める。
コメント
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ベリアン達!それ主ちゃん以外だったら多分昇天してる! なんなら僕今昇天してるもん(?)