そうだな、あの日の夜,僕は夢を見ていたのかもしれない。目の前にふわっと蝶が現れて死んだ母さんが僕に問いかけた。
ーーーーー今、シアワセ?
父さんは母さんを殺した。だから僕は父さんを殺した。あいつは笑ってた。は?何笑ってんだよくそッ気に食わなくて何度も刺した全てが憎くて何度も、何度も。遺体はばら撒いた。そのうちケーサツもきて色々聞かれたけど黙って涙を流した。あぁダメだ。自然に口角があがるバレませんように。
今日は母さんの命日。ねぇ、母さん,父さん死ぬ時にお前のためだったって言ったんだ。守れてよかったって。
ーーあ’思い出した。小さい頃金髪の短い髪で香水臭い女に瓶で殴られてた。なんだっけ全然思い出せない。霧がかかってるみたいになかなか顔を出してくれない。目元は鋭くてぼくのことあんたって言ってたな
そーいえば母さんもたまに僕のことあんたって言ってたね。その度に焦ってどっか行っちゃったっけ,,笑 髪が伸びてきた時短い方が似合うよって言ったら口を縛られてクローゼットに閉じ込められた。暗くて怖くて出してって言っても父さんじゃない男の人と笑ってる声が聞こえて。
どれくらいたったんだろう______
パッて目の前があかるくなったと思ったらそこには父さんが肩で息をしながら大丈夫か?って言ってくれて。そんな父さん見たことなかったから面白くて。
あれ。何で今まで思い出せなかったんだろう。違う違う違うちがうちがうちがうちがう母さんじゃない。かあさんがわるいわけじゃない。
とおくでさいれんがなってるとおさん、ごめんね
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