(…授業、つまらないな)
授業開始10分後。
暁山瑞希は窓の外を見ながら項垂れていた。
グラウンドには
馬鹿みたいにはしゃぐ生徒が居る。
途端、外から目を逸らした。
(サボっちゃうと日数足りなくなるし…)
そう。この人物、成績に関与しない
ギリギリのラインを計算して出席していた。
その出席が足りなくなってきた今、出席を取らないと成績に関与すると判断したのだ。
(この授業終わったら屋上行こっと…)
チャイムが鳴る。
号令を終え、すぐさま瑞希は屋上に出た。
[…やっぱりここは落ち着くな。]
そうつぶやく。
と同時に、ふと違和感を感じた。
何事かと思えば、出てくるのは
あのかつて『孤独の仲間』’だった‘先輩だ。
[はぁ…そうだった]
ここに来る度に思い出し、
ここに来る度、喪失感を覚える
『瑞希くん』
この言葉はいつになっても
思い出してはリピートされる。
いい加減にしてくれと自分でも思う。
‘いつもそうだった’のだ。
別れは誰かといる回数付き纏う。
瑞希にとって、それは呪いだった。
だから’‘…. ’’自分自身を。
好きという感情を。
自身を縛る苦しみを緩めて。
周りに合わせて。
瑞希は自分を壊した。
『孤独は…
そんなに悪くないんじゃないかな。』
どうせ遠巻きにされてるのなら。
[…髪、伸ばしてみよっかな。]
ー
ー
ー
ー独りぼっちの屋上で。
コメント
8件
わぁ〜!?神すぎる😇✨💕 初めてにしては上手すぎない!?((殴